まだ誰もが眠りの奥底に沈む
濡羽色が目を覚ます 朝もやの中
僕はそばにいれるスコープの奥で
君を見つめるだろう まつげが開く瞬間
瞬きをする 150ミリ秒と150ミリ秒の隙間
身体は息をし 電子の紙で折られた鳥が飛んでゆく
目覚めの唄を 微睡む者へと ついばみ 囀る為に
指に別れを告げて 両足を今日へと旅ださせ
走り抜ける 響く 響く 遠くへと
再び君が瞳を孤独へと追いやる時まで
僕には 宵闇が ずっと笑いかける
まだ誰もが眠りの奥底に沈む
濡羽色が語りかける 日の出
心へと 触れられるスコープの先で
君を愛おしむだろう 目覚めの言葉を呟く時まで
金属の蛇を抜けて 語り出す
カタツムリが 言葉を 意地悪に溢れ落とす
戻らぬ鳥を今日も 見送り続ける
ゆるりと 足を現実へと駆りたてて
再び君が暗闇に 別れを告げる時まで
僕には 孤独が歩み寄り続けるだろう
悲しみの透明な 雨が僕の上で降る
真っ赤な唇が 憂鬱を語りだす
スコープ 覗き見返す視線
光の様に飛んでゆく 君で優しく
僕を 目覚めぬ眠りへと そっと連れて行って
༺ནཎ༒Fuga༒ནཎ༻