中央区のICT(internet communication technology)戦略について | 佐藤あつこオフィシャルブログ「中央区☆あつ子通信デジ」Powered by Ameba

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中央区議会議員 佐藤あつこによる子育て世代のための情報あれこれ

総務省の平成27年版「情報通信白書」によると、「仕事や研究、勉強について調べたいことがある場合」等、具体的な場面において、いずれも「インターネットを利用し検索する」と回答した人が年齢を問わず7割以上を占めています。

50歳代はこの比率が最も高く、何かを調べるときには「インターネットを利用する」と回答している人が78.3%に達します。このような背景において、進化を続けるICTの活用は区民の「暮らしやすさ」や「訪れやすさ」といった「地方創生」の観点から重要です。

本区では、HP、FB等のSNS、メール配信サービスを行っていますが、HPの検索機能についてお聞きします。本区には、たくさんの集合住宅が建てられ、現在の年齢別人口は65歳以上が15.9%に対し30-40代の子育て世代が42.1%となりました。

人口増加による、価値観や生活環境の多様化、障害の有無、訪日外国人や来街者といったビジターである「交流人口」の増加も大きな変化です。求める情報も様々なうえに、多忙な現代人が的確に、効率よく情報を得られるようにHPの検索機能をICT技術の進化とともに、強化する必要があると思います。例えば、神戸市は、トップページに検索機能のみを置き、ユーザーは入力または音声検索機能を使うことで、欲しい情報が瞬時に得られるよう、検索機能を格段に強化させました。HPを訪れる大半の人は検索機能を利用することから、文字ばかりが目立ち、必要な情報が探しにくい、というHPが抱える問題を解決することで、トップページには写真や動画中心の「ユネスコ創造都市」としての神戸のイメージを表現することが可能になりました。それまでの「かたい」「真面目すぎる」「欲しい情報にたどり着かない」というイメージの刷新に挑み、今ではアクセス数が、従来の5倍に膨れ上がったそうです。

本区においても、HPを訪れるすべての人がそれぞれ必要としている情報を瞬時に入手できるよう、トップページの検索機能をさらに強化させることをご提案します。

次に、写真やデザインを駆使した視覚的なHPのイメージ戦略についてです。

平成25年12月にリニューアルし、本区のHPはとても充実しています。つまり活字がとても多いのが特徴ですが、今後は読み物としてだけではなく、写真、イメージ、デザインを駆使して、視覚的に本区の特性を発信していくことも必要ではないでしょうか。

特にトップページについては、現状4点ある画像をもっと充実させ、先進性と伝統文化の両面を視覚的に積極的に発信していくことにより、「中央区ってこんなに素晴らしいところなんだ」というイメージを伝えることが可能です。人員が足りない等の問題があるとは思いますが、中央区のイメージ戦略として前向きに検討して欲しいと思います。

次に、近年急速に普及したSNSの活用について質問します。SNSは発信した情報が「拡散」されることにより威力を発揮するツールです。

拡散にあたり、「内容に共感したかどうか」「情報の信憑性が高いかどうか」を重視する人の割合は全ての年代に共通して高いものの、ただ「内容が面白いかどうか」だけを拡散の基準とする人の割合も年代が下がるほど高くなり、これが特定の人や団体を攻撃・排除する等の「炎上」につながることから、ルールやマナーを徹底した運用は重要です。先の例に挙げた神戸市でもイベント・観光、教育、英語専用ページ等様々な分野でSNSの公式発信をするのみならず、ユーザーが神戸市の景色を投稿するページ等もあわせると、公式SNSは68項目に及びます。

「情報通信白書」によると、SNSの1つであるFBの利用率は、年代が高くなるほど利用率が下がる傾向ですが、20代以下で約5割、30代と40代で4割弱、60代以上でも2割以上の人が利用しています。マナーやルール順守を「運用要項」で定めつつ、現在FBで発信している「中央区公式ページ」を拡充させ、さらに公式ページの外国語版を作る等、部署ごとに発信内容に多様性を持たせることにより、本区とあまり深くはないが関わり合いが存在するという「交流人口」への身近な中央区をアピールができるのではないでしょうか。人員等の問題がありますが、実現に向けて検討していただきたいと思います。

1つの成功例として、神戸市HP検索機能強化やイメージ戦略等の刷新については、市役所内外からの若手の意見を中心に企画し、現在は若手を中心とした少数の広報チームで運営されています。

ICTのような時代の先端を見据えた事業や、新しいものに着手するエネルギーを生み出す活力は、どの時代も若き精鋭たちが担ってきました。リオの閉会式における日本セレモニーも日本の若手クリエイターを中心としたチームが編成され、さらに2020オリンピックパラリンピックもまた、その主役を担うのは若者たちです。

本区のICT分野において、先進的なアイデアを持った若手職員を登用したり、区役所内外からの人材登用を積極的に行うこと等、新しい試みにチャレンジするための人材の活性化に着手していただきたいと思います。