我が家には毎月一回、宮崎から野菜が届きます。
古い知人が、数年前に東京での仕事を辞めて、夫婦・子供で宮崎県に引越し、それまでの
仕事とは全く違った農業という仕事に。
その農園から毎月一度、お任せで野菜の詰め合わせを送っていただいています。
昨日届いた野菜。
白菜、水菜、太ネギ、小松菜、ほうれん草、里芋、ブロッコリー、人参。

知人の農園は新燃岳からは50キロぐらいだそうですが、深夜、すごい空震で飛び起き、、
・・と言っても、後になって空震とわかったのであって、そのときは地面は揺れず、なのに、
戸だけが音を立てて揺れ続けている状況にわけがわからなかったそうです。
幸い、畑が火山灰に埋まってしまうほどではないものの、50キロ離れていても、火山灰が薄く降り積もり
既に出荷できない野菜もあり、この先、どれぐらいの野菜がダメになるか想像がつかない、と。
確かに今回届いたブロッコリーは、水につけておいたら、ボールの底に灰がうっすらと。
でも、房に分けてきちんと洗えば全然だいじょうぶ。。 畑から直送された野菜はいつものとおり
どの野菜もみずみずしく、太いネギは、こんがり焼いてブリの照り焼きといっしょにからめたら
えも言われず甘く美味しく。。
~彼女からの便り~
農家とは、自然に仕える職業なのだとつくづく思います。
今も時折、遠くから地響きのように噴火音が響いてきて、不安をかきたてます。でも
思えば、農園の畑の「黒ボク」と呼ばれる土は、火山灰が数百年、数千年かけて変化
したもの。肥えた土壌は、大昔の噴火のおかげなのです。長い長い時の流れの蓄えを
使って、いま私たちは野菜を育てているんだなぁ。厄介者扱いされる火山灰も、大切に
思えてくる。数百年後、この新しい灰が肥えた土になる頃にも、ここで誰かが野菜を
育てているかなぁ。灰色の景色の中に立ちながら、未来の畑の風景を想像して楽しんで
いる。やっぱり農家って素晴らしい! そんな誇りを胸にして、口にはマスクをして、
灰塵舞う畑で野菜たちを収穫するのでした。
・・確かに、今のこの火山灰が時間をかけて、いつの日か野菜にとっての暖かい土壌に
なるのだと思います。
・・とは言っても、いつも自然体で前向きな彼女と家族と、そして他にもこの大自然と
向き合うたくさんの方があまりつらい思いをしませんように、、