『あとを継ぐ』 田中兆子 著



【amazon bookより引用】

内容(「BOOK」データベースより)

下町の駄菓子工場の女社長・万純(30)は、新事業もうまくいかず、恋人もおらず、愚痴を言えるのは幼なじみのマイナーサッカー選手の翔太(28)だけ。母から結婚を急かされるなか、翔太からプロポーズをされるが(「女社長の結婚」)。トランスジェンダー(MtF)の範之(27)は、実家の老舗旅館に戻って仲居の修業中。しかし女性の格好をする範之を、母である女将がなかなか認めてくれず(「若女将になりたい!」)。障碍者を多く雇用する会社に中途入社した翼(25)。同じ部署の障碍をもつ伊藤さんとどうコミュニケーションを取ってよいかわからなかったが(「わが社のマニュアル」)。働き方、暮らし方、生き方に惑う現代人に贈る、6つの“あと継ぎ”物語。

 

【かんたん感想】

前回記事を載せたおっぱいエールと同率一位くらいのおススメの小説。6つの“あと継ぎ”物語それぞれに大小問わず課題や悩み、トラブル等があるが、どの作品もすべて最終的には良い方向に解決していくので、読了感も心地よい。その後どうなったか気になる・・・もう少し読んでいたいなとあとを引くので、やっぱり私はおもしろいと感じたんだろうなと。

それぞれの作品は、少し福祉的要素が含まれている。シングルファザー、障碍者、トランスジェンダー、ボランティアニット等。福祉や社会問題に興味があったり、それに関わる人はにとって、この本は「合う」と思います。将来を悩んでいる学生さんや20~30代、親や上司としての立場がある人にもお勧めです。家族との関わり、仕事や職場でのコミュニケーションをちょっと頑張ってみようかなって前向きに思えるようになりますよ。