高齢者のモンテッソーリ認知症ケア セミナーレポ⑥
のつづきです。
<インテリア>
・トイレやお風呂が病院ぽい所が多い。清潔感も大事だけど、居心地の良い、アットホームに作っていくことが大切。視点を変える。利用者が元気だったころ、どんなインテリアが流行っていたかを考える。スピーカーで歌謡曲を流したり、人が話しているのを流す
<脳の可塑性 脳を働かせよう>
・プライミングは脳を働かせる
・すべての人に自分の脳をつかう機会を与える
・認知症にならないために外国語を習う
・その人に頼みごとをする(その人の能力に応じて)
<整えられた環境>
・スタッフのIQよりEQ(思いやり、情感)を重視する。「お風呂の入れ方」を教えられるけど、「心を込めたお風呂の入れ方」はなかなか教えられない。その人のEQ次第。高齢者にこそ大事
・整えられた環境は、その人の能力、自信を高めることができる。高齢者を自立させる。
・ドアを変えることで人が出ていくことが減った。ドアの色を変える、ドアを物置のようにペイントする、壁面変装。同じドアが続くとどこにいるか分からなくなる。コントラストがある環境が大切
※画像お借りしています
・日本の施設のトイレは全部白。便座だけ色を変えるだけで「ここでトイレする!」ということが分かり、トイレできる人が増えた

※画像お借りしています
・重度の認知症の方、食事をビュッフェ形式にした時に赤い皿にした。赤い皿…食欲を増す、刺激する。青は減らす。
・ビュッフェ形式は食欲や健康をアップさせる。食事の選択を与える。みんなハッピーになった。朝は起きる時間がバラバラなので昼と夜をビュッフェ形式にして一緒に集合して食事する
・食事の手伝いは、火傷や火事のリスクがある。しかし、全くなくすといつもと今までと同じ介護になる。少しの冒険が必要。何でも危ないととってしまうと生きる意味がない。モンテッソーリにおいてすべての環境が安全という前提で困難なものはスタッフが行う。
・多くの施設では、スタッフにしか名札がついていない。入居者には名札がついていない。しかし、入居者こそ名札が必要。彼らは誰と食べているか、誰と活動をしているか知らない。名札をつけると会話を始める。名前は自分が誰かというアイデンティティを示す。モンテッソーリケアをしたいなら、まず入居者に名札をつけよう!
高齢者のモンテッソーリ認知症ケア セミナーレポ⑧へつづく