$ロードトリップフォト@横浜の中川隆司




















ピンホールレンズ製作中。
上手く作れれば良いけれど。
出来れば、どんな写りをするだろう?
プリミティブな写真の原点を探す手段。




週末は友人のお葬式でした。

彼とはいろいろありましたが、仏になりすべて無に帰ったと言う事です。

彼の人生はかなり大変な人生であったろうと思われます。

腕は確かに良かったのです。

見せてもらった写真のクオリティは本物でした。

しかし彼は請け負い仕事の写真しか撮りませんでした。

作品となる写真は撮らず、撮ってもそれは営業用の写真でした。

いつしか年齢と共に仕事量は減っていきます。

出て行くお金は増えているのにです。

努力しても仕事と言う形ではなかなか報われない日々が続きます。

彼はそこから逃げようとしてしまいます。

その逃げる先にはお酒がありました。

先にも言いましたが、彼には自分の撮りたい写真があった訳では
ありませんでした。

写真はお金を得る為の仕事でした。

その仕事がなくなれば写真への興味もなくなってしまいます。

しかし最後まで写真の撮影の仕事があれば頑張っていた様です。

彼らしいなと思いました。

彼の人生、どこかでギアチェンジが必要だったと思います。

僕の若い頃読んだ「邱永漢氏」の言葉が刺さります。

「年取って頭を下げて仕事を頼む様な恥ずかしい姿を見せないように
 考えて生きなければいけない」

彼の人生、お酒を断ち、規模を縮小すれば良かったかもしれません。

そうすれば自己破産までしなくてもすんだかもしれません。

それも彼の死により終わってしまいました。