モーテルのカウンターはちょうど胸の高さがあった。
そのカウンター越しにチワワがこちらを伺っている。
黒いファックスと電話機が机の上に置いてある。
チワワは椅子の上に座ったままこちらを見ている。
乾燥した戸外より強い西日が差し込むオフィス。
探し物は一向に見つからない。
そう「小沢征爾」氏のサインは今だ見つからない。
そしてCDも同様に見つからない。
CDは諦めてアマゾンで注文した。
これは音楽CDではなく、文庫本に付随しているフォトCDだ。
文庫本についている位だから通常のCDの大きさではない。
今やこれを読み込む機器はないが、それでも手元に置いておきたい。
好きなもの、欲しい物に妥協したくない。
例えばカメラ機材。
口が裂けても「お金がないから買えない」とは言いたくない。
実際なくても、そう言いたくない気持ちがある。
ではそれを手に入れる為に働く?
それも違うと考える。
そんな考え方も実際に存在する。
もっと押し進めていきたい。