彼ら三人はずっと海の方を見つめていた。
僕が近づいても海を見つめている。
波のない海には数隻の船が係留されている。
「採るのは魚じゃないんだ」
海を見つめながら一人が言った。
飛行機の事故が多発していますね。
それはボーイング787に集中しています。
今回僕もフライトしたのですが思わぬ経験をしました。
僕が搭乗したのはボーイング767でした。
この機は日本、イタリアの技術協力を仰いで作られたワイドボディ機
です。
当初通常通りに成田から搭乗した訳です。
飛行機は順調に航行し、2時間半後沖縄と台湾の間を航行中でした。
突然機長からのアナウンスが入りました。
「ただ今この機体はエアコン系統の不具合が発生しております。
このまま飛行を続けますとエアコン不良を起こす可能性が高く
機内の温度がマイナス50度に達する危険があります」
びっくりです!!!
「初めての経験でした」
マイナス50度って高度1万メートルの外気温です。
そんな温度になれば生身の人間はほぼ即死状態です。
しかしみんな機長の言葉を冷静に聞いています。
そして機長アナウンスは続きます。
「ここから5時間かけて着陸地を目指すより、安全を考え成田に
引き返す事を決断いたしました、ご了承ください」
再度びっくりです!!!!
「えっ!てことはここで旋回して成田に帰るってことだよな?」
頭ではわかっていても考えが一瞬まとまりません。
しかし機内は冷静状態を保ったままです。
日本人って凄いなと変な所で感心してしまいます。
機体は大きく旋回し、その機首を飛び立った成田に向けました。
「ああ、この2時間半は何だったんだ」
僕はそう思いながらなす術を失っていました。
続きは明日にでも、、、