今年開通した東京ゲートブリッジを海から眺める。
夜は濃いブルーにライトアップされ一際目立つ。
12月の洋上には寒風吹きすさぶ中、写真を撮る酔狂など
誰もいず、一人ぽつんと甲板を歩く。
月明かりだけが海面に光を与え、波の動きを知らせてくれた。
クリスマスが終わってしまいました。
緞帳が下がった途端に裏では正月の場面に早変わりです。
僕は東京湾のまっただ中で聖夜を迎えていました。
次の日の朝、船は浦賀水道を抜け相模湾に入ります。
東京湾を抜けると波のうねりは増します。
立っているとちょっとふらつくくらいには揺れます。
見ていると、その中を小さな漁船は猛スピードで魚影のある
場所へと疾走しています。
波しぶきを盛大に船体に浴びながら。
中の人は何かに捕まり、海水を避けながら運転しています。
そんな海の男達が取った江戸前がお正月を飾るのでしょう。
「ワンデイクルーズ」
横浜大桟橋を出航した船は東京湾の浦安に向かいそこで一夜を
明かしたのでした。
朝食を食べている頃に浦賀水道へ向かって進み始め、三浦半島を
超えて光溢れる相模湾に出ました。
ぐるっと旋回し船は舳先を横浜港へと向けたのでした。
ひとときを船上で過ごし、また快適なクルーズを楽しみました。
母親はこれを3ヶ月以上やって来年に帰国します。
なかなか行動的な人です。
今回乗船して感じた事は年齢層が高いと言う事でした。
僕の年齢の人はほとんど見かけません。
60代70代が主流で、リタイア後に楽しんでいる方々です。
改めて日本のサラリーマン社会の根深さを感じます。
経済的自由なんて言っているのはほんの一握りにも満たない
人数なのでしょう。
ただ皆さん夫婦仲がとても良好です。
これだけはクルーズには欠かせない要素です。
仲の良い人達の中にいる事は幸せに包まれると言う事なのかも
しれません。