$不動産投資でハッピーリタイア@横浜の中川隆司のブログ
普通に旅をしていれば、その日の宿泊も
楽しみのひとつだろう。
行き当たりばったりの旅に、それはない。
朝起きてみるまで、周辺がわからない事も
多々あるから。
そして時々こんな和むモーテルに泊まって
いた事を朝始めて知る事もある。

ロードトリップフォト       http://web.me.com/roadtripphoto


昨日のサッカーは見ましたか?
見ていればちょっと眠たいでしょうね。
僕も日本が1点入れたところで、寝てしまいました。
結果勝ててよかったですね、大げさに言うと国の雰囲気が
良くなるような気がしています。

先日からちょっと映画づいています。
見た映画は、家のホームシアターで「レスラー」「グラン
トリノ」ロードショーで「セックス アンド ザシティⅡ」
でした。

何も考えずに借りてきた映画ですが、家で見た映画は何故か
男の生き様と最後の処し方が似ていました。

ミッキーロークは「ナインハーフ」以来の対面でしたが、あ
まりの変わり様にびっくりしてしまいました。

レスラーに扮したロークの体はパンプアップされていて、と
ても当時の面影を見る事は出来ませんでした。

そしてその後の授賞式では少しサイズダウンしていたような
ので、撮影時は相当体をつくっていたんだと思われました。

なかなか日本人には出来ない芸当です。
日本人の体はプロテインを飲んでもあれほどパンプアップさ
れる事はないと思います。

しかしその体が映画の中で十分に生かされていました。
それはレスラーとしての強さと裏腹に、心の弱さを強調する
対比の役目さえしていたのです。

人間生きているといろんな事があります。
彼は離婚して愛する娘と心が繋がらない父親です。

こんな気持ちも同じ境遇にならなければ絶対わからない事で
しょう。

そして愛する対象と愛される対象である自分を失った事で、
それだけの肉体を持ってしても生きるという意味さえ見失
ってしまいます。

人の精神はとても壊れやすく、弱いものです。
愛がなくては生きられませんし、生きていく意味も見失いま
す。

対する「グラントリノ」は大御所イーストウッドです。
彼のダーティハリーシリーズを見てきた僕は彼の老いた姿さ
え信じられません。

あの頃のハリー警部は大股で街を走り犯人に44マグナムを突
きつけ、「俺は自分の拳銃に何発たまが残っているか数えて
いなかった、でもお前の頭で試してみるかい?」とうそぶく
かっこいいはぐれ警部でした。

その彼が、アメリカ地方都市の小さなマイホームを守り暮ら
している老人を演じています。

街は段々黄色人種に占領され、白人は移動を始めていますが
彼は妻と暮らした土地を捨てる気などさらさらありません。

この風景を見ているとアメリカの乾いた空気によってドライ
になってしまった人間模様を強く感じるのです。

僕はアメリカに行って本当に今歩いている人達は僕らと同じ
生きている人間なのかな?

彼らも汗をかき、体臭があるのかな?

あまりに人間の完成形を見せられた感じがして、ついそんな
事も考えてしまう事があります。

自分には拭いきれない他人へのコンプレックスがあります。

同じ人間なのに、そんな言葉さえ空虚になるコンプレックス
です。

僕にとってひとつの完成形がイーストウッドでもあります。
その彼が関わってしまった人に対して自分のとった行動に男の
生き様を感じました。

あの結末を彼は最初からわかっていたのでしょう。
それを計画して現場に向かったのでしょう。

ヴィムベンダースが撮った「アメリカ、家族のいる風景」を
ちょっと思い出してしまいました。

二つの映画は、男の生き様の映画です。

しかし、女子にも理解してもらえる生き様です。

二つの映画に共通するのは、主人公は真剣に生きているという
事です。

そして最後まで男の生き方をしたと言う事でしょう。

性差のない社会になってきています。
しかし、男と女には役割りがあります。

男は時には絶望し、涙を流し、悲しんでも最後には何かを残さ
なければならないでしょう。

たとえそれが、残された人の心の中だけだったとしても。