あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
今年の干支は未ですね。
羊にまつわるお話を一つ。
ある禅寺で和尚さんが弟子たちにこんな話をしたそうです。
「あるところに羊の群れがあった。
羊たちの住む近くには狼の住む森があったそうだ。
決して森に入ってはいけない。入ったが最後、今まで生きて帰った羊はいないという。
ところがある日、一匹の羊が誤って森に迷い込んでしまった。
羊の群れのリーダーは、羊たちを集めてこのことを話し合った。
すると一匹の羊が
『リーダーが責任を持って探しに行くべきだ。』と言った。
また別の羊は
『いや、森に入ったら助からない。リーダーまで危険を冒す必要はない。
森に入ったあの羊が悪いのだ。
自業自得です。放っておきましょう。』
と言った。
さあ、お前たちがこの羊たちならどうするかな。」
ある弟子は、
「たとえ一匹でも放っておくのはだめだ。リーダーが責任をとって行くべきだ」
と言いました。
またある弟子は、
「森に入ったら狼に食べられるのはわかりきっている。リーダーが無駄死にする必要はない。きっと森の羊はすでに狼に襲われてしまっているだろう。放っておくべきだ」
と言い
意見が真っ二つに分かれ、いっこうにまとまらなかったそうです。
仕方なく、一人が和尚に答えを求めました。
「和尚はどちらだとお思いですか。」
とに聞くと、少し間をおいて和尚は答えました。
「そーだなあ。。。わしがリーダーの羊なら、群れの羊みーんな引き連れて探しにいくだろうなあ。」
それを聞くと弟子たちは、はっとして
ほっとしたように顔を見合わせて笑ったそうです。
私もこの話を聞いた時、弟子たちと同じく最初の二つでしか答えを見ようと思っていませんでした。
かといって、和尚さんの答えが正しいということでもないようです。
群れ全体で森に入れば、全滅してしまう可能性も否定できません。
けれども、この和尚さんの答えには温かみがあるのです。
和をもって貴しとなす
とでもいいましょうか。
どの羊に責任があるかではなく、一つの群れでいることを大切にしたのではないでしょうか。
羊はとても弱く臆病な動物だと言われていますが、
群れることでその弱点を克服しています。
この群れる姿が、干支では縁起が良いとされ、羊には子孫繁栄や家内安全の意味が込められています。
私たち人間も一人一人はとても小さく、弱い存在です。
だからこそお互いに助け合い、苦楽を共にし、
家族、友人、を大切にしたいものです。
皆様にとってがそんな心温まる年になりますよう、お祈り申し上げます。
合掌
