(京都嵐山落柿舎。小ぶりな庵。二尊院や常寂光寺からすぐの場所。)
今回も前回の続きです。
今回も、セミナーというより、
常識というか、あまり人が気にしない部分の話をします。
今回もサイト系の話をします。
5分割しました。今回は5分割の5です。
1.「高利回り=優秀な物件」ではない
物件広告の表面利回りは、
ある要素を外してしまったのでは片手落ちです。達成できません。
その要素とは、その物件に対する需要のことであり、
入居の事実があって、初めて利回りという要素が使えるようになるのです。
解りやすい例でいえば、ド田舎の山奥で誰も住まないような物件は、
賃貸需要がなく物件価格が低くなるので、相対的に利回りは高くなります。
しかし、人が入らないので表面利回りの達成はほぼ絶望的です。
逆に、大都会は殆どの場合において賃貸需要が発生するので、
その部分がクリアになるケースが多くなります。
ただ、大都会なら必ず需要があるとは限らず、
競合激戦区では相対的に入居率が低く、70%~80%で苦戦している、
そんな物件はゴロゴロしています。
1.賃貸需要の項は見ないか軽視することが多い
賃貸需要を見誤れば、物件広告の表面利回りの何割かしか達成できません。
空室になったり家賃を下げざるを得ないからです。
初心者の方は、ブログやサイトを確認する際に、
そして、もしセミナーに参加することがあれば、賃貸需要に関してご注意を。
どれだけのものが賃貸需要に関して述べているかを注視して頂きたいのです。
恐らく殆どの場において触れられることはありません。
間接的に空室リスクに関して述べられていますが、
空室リスクの本質が需要不足(供給過剰)から生ずるとは書きません。
基本的に「それはただのリスクに過ぎぬ」レベルの扱いなのです。
同様に、「入って当たり前」の前提で表面利回りが述べられているのです。
そして、「オーナー側の努力次第だ」と間違った方向に片付けられ、
「その努力次第で何とかなる」と誤認されているのです。
1.需要は物件購入時に大半が決する
実は、需給関係に関する問題は、物件購入時に大半が決します。
物件の所在地区の需要、そして物件自体の需要喚起力がそれだからです。
もちろん購入後に手を入れて需要喚起することは可能ですが、
購入時に比べて上下幅はそんなに大きくありません。
そこをしっかりと見据えているオーナーの入居率は95%超をキープ。
当初の投資計画をやや上回る数値で推移します。
当方も、そして周囲の投資仲間も皆さん結果が出ています。
これは仲介したブローカーが優秀だったことも大きな要因です。
ところが、それを見誤ったオーナーの入居率は、
都市部なのに70~80%かそれ以下を低空飛行。
ローンを抱えてこの程度の入居率しか叩き出せなければ、
手許資金は殆ど残りません。不動産投資の現金利益は薄めですからね。
結果、何か重大アクシデントが発生すれば直ちに自腹です。
家賃だけでは賄いきれないリスクを負ってしまうのです。
1.物件のパフォーマンスは購入時が最大だとは限らない
この辺りの話は、「物件のパフォーマンスは購入時が最大だ」、
こう述べているようなブログやサイトに顕れています。
しっかりと需要を見極めればそんなことは起こりません。
逆に、需要の見立てが甘いから下降線しか辿らないのです。
まず、当方の物件は、1つ(地方の1R)を除き、通年で97%の入居率を維持。
管理会社曰く「人の入れ替えも殆ど起こらない」物件ばかりです。
家賃も殆ど下がらず、現在は多少でも値上げを仕掛けられる状況にあります。
「購入時が最大値で後は下がるしかない」なんてことはあり得ない話です。
これからの方は、「需要の見極めなしに表面利回りの達成はあり得ない」、
これだけは忘れずにいて頂きたいと思います。
需給関係を理解すれば投資効率が上がり、賃貸経営も安定し、
それだけ速く目標に到達できますよ。
で、当初の話に戻りますが、どんなセミナーでもブログでもサイトでも、需要のことを程々しか扱っていなかったり、また、ホームズ関係のサイトで簡便的に調べる程度の話では不足です。
また、シミュレーションで空室率を10%と仮定するあのいい加減さ、
その10%の根拠は何なのでしょうか。
多くの方が考えもせず、
「それが一般的だからそうしている」のではないかと思います。
ブログ等で具体的な生の声、特に賃貸需要に関する話。
普段、他では聞かないようなことをいっていたら耳を傾けて下さい。
もしかしたら、ものすごく価値ある情報を提供しているかも知れません。
続きはまた次回。
今回もお付き合い、ありがとうございました。