(地元用水路沿いにある枝垂れ桜。最近は枝振りが小さいのが流行みたいですね。)

 

 

今回も前回に続き、これから不動産投資を始める方、或いは始めようと考えている方向けのお話しです。

 

今回は、前回に続き、物件価格の高騰とそれに伴う影響諸々をお話しします。

 

では、本日分、以下どうぞ。

 

 

1.どの程度騰がったのか

 

ここ15~20年程度の期間の話ですが、

物件価格は倍まで行かないが、かなり騰がったイメージです。

 

地域毎、また物件の種別毎に差はありますが、

東京近県の1億円前後の物件はそんな感じです。

 

従前は表面利回りが10%近くまでありましたが、

現在では6%前後まで落ちた状況です。

 

これは、従前だったら、1億円を投下すれば、

最大で1,000万円(1億円×10%)の家賃を得られていたものが、

 

現在は、1億円を投下しても、

最大で600万円(1億円×6%)の家賃しか得られなくなったことを意味します。

 

 

1.逆の面からみた場合

 

では、前述の状況下、従前と同じ利益を得るために

現在ではどれだけの準備金が必要になったかを逆算してみましょう。

 

前段では、従前に得られるであろう家賃の額を1,000万円と仮定しました。

従前の表面利回りは10%でしたから、これを逆算すると、

 

1,000万円÷10%=1億円、

つまり、1億円の物件を買うだけの準備金で済んでいました。

 

これが、表面利回りが6%に下がった状況で、

同じ1,000万円を得るにはどれだけ必要でしょうか。

 

1,000万円÷6%≒1億6,700万円、

つまり、1億6,700万円が必要とされるのです。

 

結果、この条件設定では、同じ額を得るのに67%増しの額、

6,700万円も余分に必要となってしまったのです。

 

 

1.なぜそうなるのか

 

では、なぜ表面利回りが低下するような物件高騰が起きたのでしょうか。

単純な理由としては、不動産投資に人気が出て物件の取り合いが起こったからです。

 

不動産投資が世間に認知されて融資がバンバン下りる状況下で、

多少高くても手を出す面子が増えましたから。

 

それがジワジワと物件価格を騰げ続けて今に至るのです。

都会の優良物件には、海外からの資金も流入しているようです。

 

ただ、現在では騰がり方は鈍くなっています。

もうこれ以上騰がったら投資の旨みがなくなるレベルですからね。

 

つまり、他の投資の方が効率がよいと判断されるレベル、

そうしたところに到達したのだと推測します。

 

一方で、家賃は殆ど上がっていません。

人も増えず、物件供給が過多の状況にある地方では下落傾向です。

 

家賃相場が変わらず物件価格が高騰すれば、

相対的に利回りが下がってしまう、これは当然の帰結ですね。

 

 

 

続きはまた次回。

今回もお付き合い、ありがとうございました。