(上野岩崎邸。さすが三菱殿の豪邸。こんなテイストを自分の物件にも盛り込みたいよね。)
今日も引き続き入居率アップに関して打てる手をお話ししましょう。
今日お話しする内容は、昨日の続き。
ですが、ちょっと横のお話、雑感の部分を記してみますね。
では、早速本日分、以下どうぞ。
1.まずは最近の実情から。
約10年程度前のお話しから。
当方が賃貸業を父親から引継ぎはじめたり、自分で物件を入手した頃です。
その頃は、物件が今ほどひしめき合っている状況でもありませんでしたし、
満足なネット環境が整っていない状況でしたから、相互にしのぎを削り合って…
こんなことはあり得ない世界でした。
基本的にオーナーが「こうだ」と云えばそれをベースに募集がかけられ、
入居も相当な難点がなければ、比較的スムーズに実行されていた記憶があります。
しかし、物件数の急激な増加、そしてこれもあったんだと思いますが、
バブル時代に雨後の竹の子のように建てられまくった物件の数々。
これが、築年数の経過と共に家賃が低下し始め、
従来の価格帯へじわじわ食い込んできたんだと思います。
1.バブル当初の賃貸市場
バブル当初の賃貸物件は、
・それまでに建てられたいわゆる昭和的な匂いのする木造アパートと、
・新築ピカピカのRC(鉄筋コンクリート造)、近代的だけど狭小な物件、
こんな感じで二極化したな…と思いながら世の中を眺めていたと思います。
それまでは、バブル前とバブル以後で、賃貸物件の質が相当違っていたため、
それぞれの物件の「棲み分け」もはっきりしていたように思います。
それぞれの入居希望者を、ざっくり極端に分化すると、
前者に入居したい若年層以外と、後者に入居したい若年層、
こんな感じではっきり分かれていた、そんな捉え方でよいでしょう。
1.供給過多等や経年劣化が進んだことで
前述のとおり、それまではそれぞれの物件の「棲み分け」ができていたものが、
下記のような理由によって次第に曖昧となり、やがて市場全体が同一化しはじめました。
① 供給過多…駅10分以内ににょきにょき建てられて互いに客を食い合うところから始まり、
② 市場無視…駅遠や遠隔地まで無造作に建てられ、隅々まで客の取り合いに発展し、
③ 経年劣化…それぞれの物件の人気がなくなり家賃低下。
…やがて「棲み分け」も雲散霧消し、互いに互いの客を食い合う、
競争激化からサバイバル戦の様相まで呈してきたのです。
1.さらに近年の傾向として
さらに、近年の傾向として大きく2つの大きな動きが生じいてます。
皆さんご存知のとおり、相続対策物件、そして皆さんが興味をお持ちの不動産投資ブーム。
これらによって単純な物件数の増加が起こり、
だけでなく新築物件の投入数も今までになく増え、
さらなる競争ステージへ進んでいます。
結果として、都心でも中古物件の利回りが6%台当たり前。
そして、空室率も30%台まで上昇。
力のない物件や、資金力に余裕のないオーナー、
こういったモノや人が、どんどん退場させられている状況にあります。
1.いつ頃落ち着くのでしょうか
正直予測など付けられません。
このような状況は、唯一過去にバブル崩壊寸前の時期にありましたが、あのときは、
その後に極端な利率の上昇、税制改正や融資総量削減による締め付けがあり、
急激に萎んだことで終焉を迎えました。
が、現在はまだ供給サイドに余裕があるように見えます。
人とモノ、そしてカネの供給に事欠いていないように見えるからです。
つまり、継続する不動産投資ブームや相続対策、外国人の投資、
そして、融資先を探すことに銀行が奔走しているからです。
さらに、日銀も間接的に資金供給、マイナス金利の設定等、
世の中のカネが動くように働き続けていることもあります。
そんな中、
・ 築古物件の取り壊し、
・ 相続対策に失敗して手放される物件の増加、
・ ド田舎の回らない物件の放出、
等の市場縮小に向けた動きは多少あると思われますが、
まだ先がどうなるかなんて解りませんし、無責任なことも云えません。
1.最後に
将来不動産投資に身を投じたいが、まだ不充分だと考える方に今できることは、
・ 可能な範囲で知識を貯めること、そして、
・ 市場参加に必要なカネを貯めること、
この2つを貯め続けることだけではないかと思います。
今できないからすぐに諦めるのか、将来に向けて行動し続けるのか、
その選択権は各自が持っています。
そして、10年経った後に、
そのために準備し続けた10年が訪れるのか、
何もしなかった10年が訪れるのか、
10年という時間は無慈悲に流れ続け、各自が選択した結果が得られます。
その選択は各自が自由にできますので、ご自身がどのような10年後を迎えたいか、
それを考えて頂ければな、こう思います。
…今日は横にお話がずれてしまいました。
また明日は昨日の続きを具体的に。
簡単なシミュレーションを入れながらお話しますね。
今日もお付き合い、ありがとうございました。
最後はいつも同じメッセージ。
「精神的自由」やら「経済的自由」なんて心地よい言葉に浮かれると、
デンジャラスな人生を送ることになるかも知れません。
焦りは禁物ね。
大丈夫。不動産は逃げませんから。
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