(横浜エリスマン邸。ここも館内の見学と喫茶での一休みが可能です。かっちょいいね。)

 

 

 

今日は約一週間ぶりに本筋へ戻り、レバレッジの各論を確認しましょう。
ここしばらくの内容は、「レバレッジは課税されない利益だよ」です。

 

遠回りをしながらですが、最終到達点を目指しましょう。

途中ちょっとした簿記や財務諸表も紹介しながら進めますね。

 

1.レバレッジは魔法の玉手箱

 

レバレッジを上手に利用すると財産の増加スピードは倍加します。
これは普通に商売をしていたのでは考えられないものです。

 

当然、経営とのバランスをきっちり取れることが前提ですが、
上手にペースへ乗せることができれば、10年20年後の所有財産は…とすることもできます。

 

では、どの程度のスピードで貯まるものなのか、
いつも使っている【前提条件】で確認してみましょう。

 


1.どれくらい貯まるの?

 

では、いつもの【前提条件】、これをさっと確認して下さい。
実は、既にキャッシュサイド(インカムゲイン)のお話しは確認済みですので、
8/27の記事も併せて一読してみて下さい。

 

【前提条件】

 

(1) 物件価格   1億円(うち建物の取得価額5,000万円)
(2) 利回り   8%(平均入居率90%)
(3) 物件構造RC(鉄筋コンクリート)造、耐用年数47年、築年数20年で取得
(4) 取得資金 全額融資(フルローン)による、
    金利2.5%、融資期間25年、元利均等返済
     〈返済の内訳及び推移〉
         ※返済額5,383,392円/年
         ①うち当初返済時の内訳 元本2,916,664円、支払利子2,466,726円
         ②うち25年目の内訳 元本5,311,198円、支払利子72,193円
(5) その他諸経費 諸控除前収入金額の15%
(6) 税率   15%
(7) 青色申告者、青色申告特別控除額   65万円

 

上記の条件からそれぞれの利益を比較してみると…

 

①インカムゲイン

 

8/27の記事を元にすると、税引後で50万円強が当初の額、

25年間の累計で500万円弱が貯まる予測を立てていました。

 

以下のグラフを思い出してみて下さい。

 

上記グラフの緑色が、最終的に500万円近辺まで到達しています。

キャッシュ面では「何もなければ」これだけの利益を得る可能性がありましたね。


②レバレッジ


こちらは上記【前提条件】の(4)にて、当初レバレッジが2,916,664円でスタートし、

その後加速。

 

融資返済の最終年である25年目には5,311,198円までになり、さらに9/3の記事から、25年間の累計で6,000万円弱、最終的に減価償却終了時には5,000万円であることを確認しました。

 

上記のグラフの緑色部分が、実質のレバレッジです。

最終的に建物の減価償却が終了すれば土地の価値がレバレッジ上限となりますので、

5,000万円がその金額となります。

 

 

1.両者を合計すると

 

両者の累計は、25年間で約5,500万円。


また、両者を比較すると、フルローンの場合の最終的な獲得利益の比率は約10:1にもなり、その大半をレバレッジによるものが占めることとなるのです。

 

フルローンを用いることができ、かつ、キャッシュが回っていさえすれば、

1億円の物件に対し投下資金ゼロで、25年後には約5,500万円の利益が生まれる…はずなのです…上手くいけばですけどね。

 

ただ、いつもお伝えしているとおり、既にこの【前提条件】ではキャッシュがカツカツですから、

何かコトが起こったらそこでゲームオーバーの可能性が高いのも事実ですが。

その期間一銭も使えずひたすらガマンの子でいる必要もありましたね。

 

やっぱり現状のような低利回りの時代にフルローン使うなら、

別の所からキャッシュを持ってこられるだけの余力があるとか、

推移をしっかり掴んで、タイミングで売却することができる知識や意思が必要だと思います。

 

 

1.ところで

 

ところでちょっと横道に逸れますが(というか復習ですが)、

上記のインカムゲインの話にて、25年間のキャッシュ累計500万円の平均は幾らでしょうか?

そうですね。25年分の累計ですから、1年当たり500万円÷25年=20万円です。

 

当初は50万円もあるのに、平均すると20万円にしかならないのはなぜ?

そうですね。元利均等による支払利息の減少が税金の増加、

果ては利益の減少へと繫がるんでしたね。

 

この部分の感覚的な理解が出来ている方は、かなり勉強された方だと思います。

引き続きの記事も目を通し、数字に強くなって下さい。

 

 

また次回もレバレッジにまつわるお話しをしていくこととしますね。

 

 

 

 

 

最後はいつも同じメッセージ。


「精神的自由」やら「経済的自由」なんて心地よい言葉に浮かれると、
デンジャラスな人生を送ることになるかも知れません。


焦りは禁物ね。
大丈夫。不動産は逃げませんから。

 

古い本です。一時期この類いの書籍が市場を席巻し、本棚の多くを占領していました。

当方この時期に多くの書籍を読み漁っています。

啓発書はね、慣れないうちは読むと熱病にうなされたようになって「××はかく語りき」なんて遠い目で語ってしまうんだけど、大切なのはこれを取り込んで実行すること(格言を羅列しただけの「引用ブログ」みたいになっちゃダメよ)。

もちろん都合のよい部分だけでも構わないので。

そしてたくさんの失敗をして、自分の経験値へと転化して行って下さい。

必ずご自身の将来に役立つことでしょう。