(横浜えの木てい…夏は木が茂ってるから建物が隠れちゃってるね。散歩の休憩にどうぞ。)

 

 

今日明日辺りでレバレッジについてお話しします。


レバレッジは融資を受けた部分につき発生するものであり、

これと切り離して語ることはできません。

 

一昨日、昨日のお話しでもさらっと触れましたが、
改めて6/8の記事をベースにしながらお話しを展開しましょう。

 


1.レバレッジって何だ?

 

レバレッジとは、直訳すると「梃子(てこ)」のことをいいますが、

 

不動産投資においては、銀行融資を利用し、

より少ない価値(投入資金)でより多くの結果(対象不動産)を得ようとする方法をいいます。

 

初心者にはどういうこと?ってお話ですが、

極限まで単純化すると、


「返済の原資は家賃収入を元手とするために自腹を切る必要がなく」、かつ、
「返済の済んだ融資に対応する部分は自分のものになる」ということです。

 

つまりこういうこと。

 

例えば、1億円の物件を全額融資で購入できたと仮定しましょう。
返済期間は30年。

 

もし30年間何事もなく、家賃で返済が完了すれば、
自腹を切ることなく、この物件1億円分が丸々自分のものになるということです。

 

また仮に、10年経過時に2,000万円程度返済ずみの状態、買値の1億円で売れたとすれば、
1億円(売値)-8,000万円(1億円(当初融資額)-2,000万円(返済ずみ融資額))=2,000万円、
途中で売却すれば、返済ずみ部分の額は手許に残るという勘定です。

 

結局、融資を利用した「レバレッジ」効果を使えば、
毎年のキャッシュフロー残=家賃の最終手取りの累計額の他に、
上記の額の合計額が入手できることとなり、

一粒で二度美味しい、トータルの儲けが倍加する可能性を秘めているのです。

 

ただ、融資を利用した「レバレッジ」効果は、
反面では、手取りキャッシュを減少させる効果が共存しますので、
利用方法、リスクヘッジには相当の慎重さが求められます。

 


1.レバレッジの元手は何?

 

これは同じ不動産であるマイホームと比較すると解りやすいと思います。

レバレッジの元手は融資返済の原資を考えればよいので、比較的結びつけやすいでしょう。

 

①マイホームの場合

 

マイホームはそれ自体収入を生まない資産ですから、
融資返済の元手は別のところから引っ張ってくる必要があります。

 

サラリーマンであれば自分の給与から、自営業なら商売用の資金から、
それぞれ引っ張ることとなりますよね。

 

従って、自分が働くことをやめてしまったり、病に倒れるなどして収入源が絶たれた場合には、収入そのものだけでなく、融資返済にも滞りを生ずることとなります。

 

結論として、マイホームの場合には、返済の元手となる収入を稼ぐために別のサイクルが必要であり、両輪があって初めて回る状態になるということです。

 

②賃貸用不動産の場合

 

賃貸用不動産は賃貸収入を生む資産です。
ということは、融資返済のための元手はそれ自体が生んでいるため、

別のところから引っ張ってくる必要がありません。

 

従って、自分が働くことをやめてしまったり、病に倒れるなどして収入源が絶たれた場合であっても、独立して融資返済を続けることができます。

 

もうまとめるまでもないかも知れませんが、両者の差異は、自己完結しているか否か、

ここに大きな差が存在しているのです。

 

結論として、賃貸用不動産の場合には、返済の元手となる収入を稼ぐための別のサイクルは不要であり、一話完結の状態を作ることができるということです。

 


1.レバレッジが使える投資は不動産独特のもの

 

これは諸々の書籍等でも触れられていることですが、様々な種類の投資がある中、

これだけ大規模なレバレッジを利用することができるものは不動産投資だけです。

 

株式の信用取引でレバレッジをかけることも可能ですが、

3倍前後(でよかったでしたっけ?)までしかかけることはできず、

不動産のように最大100%というものはありません。

 

では、なぜ不動産投資にこれだけレバレッジをかけることが認められる

(フルローンやオーバーローンが認められる)のでしょうか。

 

それはズバリ。不動産投資は現物があり、

株式のように会社が倒産して紙きれ化するようなことがないからです。

 

基本的にはプラスの方向に「儲かる」ことが前提であり、

株のようにマイナスが常時生ずるリスクもありません。

 

最悪の状態が到来したとしても、不動産を任意売却させたり競売にかけることで、

貸付金を回収できるから(最初から回収可能な金額しか貸さないから)なのです。

 

また、融資審査をしっかりやっておけば、

金融機関にとってのリスク回避が可能だからです。

 

その他、家賃という定期収入があることも

その理由に挙げることができますね。

 

 

 

明日はまたグラフを登場させ、

どの部分をレバレッジとして認識すればよいのか、確認しましょう。

 

 

 

最後はいつも同じメッセージ。


「精神的自由」やら「経済的自由」なんて心地よい言葉に浮かれると、
デンジャラスな人生を送ることになるかも知れません。


焦りは禁物ね。
大丈夫。不動産は逃げませんから。

 

たまには不動産を離れて商売のアイデアでも練ってみたら?

…とは云っても、これからの不動産賃貸業は「待ち」だけじゃ負けるからね。

普段からこういった本を読んで、アイデアを練る礎にしてみてはどうでしょうか。

困ったときに「あの本に何か書いてあったな」と記憶を頼りにするだけでも心強いですよ。

あとね、不動産賃貸業もまだまだ競争が激化するから、いつまでも同形態が永続するなんて考えない方がいいと思います。いやホントに。