この『古語拾遺』はなにしろ分量が少なくて重要事項が纏まっているので(元々の用途が手軽な「便覧」なのだから)、「日本の神話や古代史に関心はあるけれども、古語はちょっと……」という方なども(原文は漢文書きなので、学生さんとかにも参考になる? ※4)、暇つぶしにボチボチ読むのに手頃かもしれない(岩波文庫版だと注も詳しいようだ)。
……昨今は頭のおかしい反日勢力との戦いで精神的にどうにかなりそうな時勢なので、保守愛国の方は一冊二冊でもまともな本を手元に置いておくと精神安定剤のかわりにもなるかもしれない(笑)。

※3 よく勘違いされがちだが、実は天皇家の発祥には天照大御神(アマテラス、天津神)だけでなく、スサノオ(国津神の始祖、元は天津神出身)も関係している(エジプトなどの外国の古い創世神話では兄弟姉妹の神々の結婚話も多い)。ゆえに「国譲り」をしばしば「征服神話」のように考える見方があるようだが、あながちそうではない(母方の氏族に育てられた皇子が成長後に父方の氏族の元に行って、父親の跡目を継いだとかに近い)。

 

……たとえば中央の皇統が絶えて、地方に赴任・土着化していた継体天皇が北陸地方から招かれた事例などもそうだが(よく「朝鮮系帰化人が征服したのだ」などと言う輩がいるが、そんな簒奪などやろうとすれば大戦争になるのではないだろうか?)、ある種の反日・朝鮮至上主義イデオロギーが、いかに日本の一般的な歴史解釈を歪めているかということを冷静に反省するべきである(反日左翼や「声闘」の悪影響は学問の世界にまで及んでいるのである)。

※4 「書契(文字記録の文化)」が中国起源のものを移入したものであるために、初期の学問=漢学では帰化人が教師や書記役(その他の貿易業など)で活躍したようだ(その子孫などで、後に忌寸?などの中の上くらいの氏姓をもらった者も多いらしい)。また当時は印刷もなく、紙なども貴重だったから(和紙以前は竹や木の板の巻物!)、書く分量を省略できる「漢文書き」は便利でもあったことだろう(そのために、漢文の文章を日本語の読みに「読み下す」伝統も発達したそうだ)。

 

……昨今の「在日」が嫌われ憎悪されているのは、出自を偽ったことだけではない(日本人に成り済ましたこととか、中世以降に民族浄化されて実はシベリア出身のエヴェンギ族の親戚なこととか)。むしろ母国(韓国・北朝鮮)共々に戦後の裏切りと不行跡の数々、度重なる犯罪や背信行為こそが激しく糾弾されているのである。