二胡メンテ | 徒然にんにん 二胡と歩む日々

徒然にんにん 二胡と歩む日々

会計事務所勤務。 夜と週末は二胡講師になります。相対音感育成会主宰。アンサンブル アマービレ代表。ミュージックセラピスト。

昨夜は二胡のメンテナンスをした。

古い弦を外し、千斤をカット。

時計を見つめスタート!    毎回メンテの時は汗だくだ。

感覚の無い親指で細い弦をつまみ続けるだけで右手はクタクタになる。

何度も何度も巻きの失敗をする。  くやしくてくやしくて泣きそうになる。

二胡の音色を左右する大事な巻き。  失敗するたび弦の美しい円柱の形が崩れてゆく。

音と言うものを最高に美しく響かせるための形が円柱だ。 それを崩してどうする。

半泣きで、ため息をつきながら作業は続く。


生徒さんのメンテは比較的楽だ。  生徒さんがアシスタントになってくれるから。

でも自分の二胡は一人でやらなくてはならない。  やるべきだからだ。

いつまでも老師に甘えているわけにはいかない。  

自分の楽器をメンテナンスできなくて講師だなどと言えるわけもないから。

この作業ができなくなった時が二胡をやめる時だと思っているから。


何とか弦を巻き、千斤にとりかかる。  これまた細い紐に悪戦苦闘だ。

巻きの圧は位置で変えねばならない。  神経をはりつめて巻きつける。

備品をとりつけ、二胡を磨き作業終了。   タイムは一時間。  最悪だ。

いくら麻痺があるとは言え、たるんでる! せめて40分にしなくては。(麻痺が起きる前の作業時間は15分から20分)

別に私が自分に厳しすぎるわけではない。  仕事にしているのだから当たり前のことなのだ。

どんな仕事だろうと一定のレベルでこなしてゆかなければ、なにごとも立ち行かなくなるだろうから。

出来上がりをチエック。  甘く点をつけて50点か…

どんな楽器でも美しく巻きつけるのは基本中の基本だ。  見た目の問題ではなく音色にひびくからだ。

美しい音色がほしければ美しく巻かなければならない。  これはギターを弾いていた夫からも言われ続けていたことだ。

100点は無理でも80点くらいになるように頑張らなくてはならない。

弦や糸で切れた人差し指が痛む。  親指は痛みを感じない。

ずきずきする人差し指がありがたい。  感覚があるっていいな…

どうかずっと感覚がありますように。 痛みを感じますように。