2016年の春、胃のあたりに重苦しさを感じた渋谷久代様は、近所の診療所を受診しました。

胃カメラを行い、特に異変が見つからなかった為、その日は胃薬などを処方されました。

しかし、一向に症状は改善されず、先生に相談するも「そんなはずはないんだけれど…。」と胃薬の処方が繰り返されるばかりでした。

 

何も問題ないって言うけれど、やっぱりおかしい・・・。

 

久代様は、思い切ってCT検査を依頼されました。

町の診療所では、CTの設備が整っておらず、紹介状を書いてもらい総合病院で検査を行うことになりました。

 

早速、総合病院で診察~PET/CTなどの検査も全て行い、1週間後に検査結果を天外様と一緒に聞きに行く予定でした。

しかし、翌日病院から久代様に「すぐに病院へ来てください!」と1本の電話が入ったそうです。

 

天外様が仕事中だった為、久代様がお一人で病院へ行かれたそうです。

診察室に入った時の空気と主治医の顔を見て、久代様の直感が働きました。

 

「癌ですか?」

 

少し困った顔をしていた主治医が口を開き、

「はい、膵臓に癌があります。肺にも転移があり、ステージは4bです。このままだと余命は3ヵ月。元気に夏を過ごす事はできないでしょう。」と言われたそうです。

 

膵臓がんは、自覚症状も出にくく発見が難しい病気です。黄疸や痛みなどの症状が出た時には、既に末期の状態である事がほとんどです。

渋谷様のように、薬を処方されながらも改善が見られない場合は、勇気を持って詳しい検査を自ら依頼する事は癌を発見する為にも、とても大切な事です。