私は基本的に ”体にイイもの” は無いと思っている。

 

 

 

 

 

現代において自分の健康を維持するのに

 

 

『イイものを摂るより 悪いものを摂らない』

 

 

ことを信条としていて それはこれからも変わらない。

 

 

 

 

 

 

人間が食物に”発酵を絡ませた”ことは偉大過ぎる発明で

 

 

その存在と味はもう、神秘的としか言いようがない。

 

 

 

 

 

昨今、『発酵食品が体にイイ』と言われているけど 

 

 

そんなことはどうでもいいし興味はない。

 

 

 

 

 

それでも、発酵食品に期待している部分があって 

 

 

今回は、その凄さを具体的に書きたいと思います。

 

 

 

 

 

私は健康オタクだけど”甘党”でもあって 『死ぬ前に食べるなら?』と聞かれたら 

 

”生クリーム(乳脂肪)のホイップのみ” と答える。

 

 

 

 

特に、スポンジケーキと生クリーム盛りは毎日でも食べたいくらいだけど そこは抑えて、週一も食べない。

 

 

 

 

 

自分でスポンジケーキを作ろうと思ってレシピを見たとき

 

 

いや、多分誰もが 自分でお菓子作りをするためにレシピを開けて 

 

材料の砂糖の多さに ギョッとしたことがあるはずだ。

 

 

 

 

 

ガトーショコラは チョコを減らしてココアパウダーを増やすなどで

 

 

自分好みの甘さ控えめで作ることができるし 他の何でも、その要領で事足りるのだが

 

 

 

スポンジケーキは ”絶対に超えられない壁” があることに気付いた。

 

 

 

 

メレンゲを泡立てて 小麦粉やバターなどを混ぜていくんだけど(共立て 別立て 両方ともに)

 

 

フンワリとした泡のボリュームをキープするには 

 

 

レシピ通りのおびただしい量の ”砂糖の粘性” がどうしても必要になってくる。

(砂糖の量は小麦粉と同量が基本!ポーン)

 

 

 

 

つまり、砂糖を減らすと ボリューム感が出ず 萎んで目の詰まったスポンジもどきケーキになってしまうのだ。

 

 

 

 

 

これを何とか出来ないものかと いろいろ試した結果

 

 

 

 

生地に”重曹”を含ませて 焼く直前に

 

”重曹と同量のクエン酸水”を混ぜることによって 

 

強烈な炭酸ガスが出ることで膨らませることができた。

 

 

 

(これは郷土料理”がんづき”で 最後に酢を入れることからヒントを得た。 しかし、がんづきも砂糖は尋常でない量だ。

ちなみに、”ベーキングパウダー”は使いたくないので試してすらない。

”重曹とクエン酸”は ”摂取してはいけない添加物”ではない)

 

 

(ベーキングパウダーの主成分は炭酸ナトリウム=重曹 だが、その他は取らない方が良い成分)

 

 

その手法で作った砂糖のスフレで ボリュームはそこそこ。

(まあ、スポンジケーキもスフレも似たようなものだ)

 

 

 

 

一般的なレシピは

 

 

 

小麦粉100g に対し 砂糖100g

 

 

 

ギョッとするような砂糖の量だけど 

 

 

上のスフレは小麦粉100g に対し 

 

 

6分の1程度の 15g しか入っていない。

 

 

 

では、実食 

 

 

、、、

 

 

 

、、、

 

 

 

マズい!!!

 

 

 

紙を食べてるみたいに ペラペラの味だ!

 

 

 

 

というわけで、、、 結局、バターとか牛乳が入っていても

 

 

スポンジケーキの味は 砂糖の味でしかなかった訳だ。ぼけーぼけー

(上のスフレで変えたのは砂糖だけだったから)

 

 

 

 

 

しかし、失望したのも束の間

 

 

 

改良したブリオッシュの美味さから 

 

 

スポンジケーキを焼き菓子ではなく パンの一環として作ると 

 

 

 

この物足りなさは微塵も感じなかった。

 

 

 

 

小麦粉100gに対してだと 4gしか入ってないけど

 

(バターも基本のブリオッシュは 50% 150g入っている)

 

驚くほど旨味が強く 甘さなど必要としない仕上がりになっている。

 

 

これは、イーストの少なさがポイントになっている。

 

 

 

ホームベーカリーで最後まで仕上げてくれるレシピは

 

小麦粉100gに対して イーストは1g(1%)だけど 

 

 

 

その 3分の1 程度しか入っていないので

 

発酵熟成の時間が長くなることで 発酵物特有の風味がさらに強くなる。

 

 

(ホームベーカリーはスタートから終了まで 4時間半)

 

 

 

このパンは究極にシンプルな ”粉 塩 水 酵母(イースト)”のみで

 

 

イーストは 一般的な1% の 20分の1 

 

しか入っていないので 朝の8時に捏ねたら 焼きに入るのは

 

夜中の12時を回ったくらいなのだ。

 

 

 

 

 

材料費はタダ同然だけど この”噛めば噛むほど~”の旨さはその辺のパン屋ではそうそう出会えないと思う。

 

 

 

 

 

ちなみに、”高級食パン系”は イーストは1%よりも多く

 

砂糖はやや多目の10%程度 といったところで

 

 

 

発酵時間はもちろん短く 発酵物としてのパンの旨味よりも 

 

”副材料”で盛った味といった感じ。

 

 

 

 

 

という感じで、発酵の旨味があれば 味に物足りなさを感じることはなくなるので

 

砂糖や塩を減らすことができるのが 最大のメリットと思う。

(当たり前といえば当たり前で ”減塩に酢”とも言われてきた)

 

 

 

 

”体にイイと思われるもの” が悪いものを中和してくれたりなんて 

 

そんな都合のいい話はないし 幻想に期待するのはナンセンスでしょう?