舐めれば治るから放っといて -2ページ目

耳元で話される瞬間
2人きりになった瞬間
頬がヒリヒリして
「ああ、私期待してる」って
再確認をするんだ


何度顔を見ても
何度声を聞いても
その都度「好き」って思うの
どうしようもなく

(きっと、あの子も同じ事思ってる)






嫉妬で、劣等感で、上手く酔えなかった
自覚してた
独占したかった
優越感を感じてたかった

「いつもと違うじゃん」て、
でも結局は、
いつも通りの夢見心地へ

しかし
嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬
楽しそうで何よりって思いながら
普段の自分もあんな感じなんだろうかとか
それを見て君はどう感じるんだろうかとか
それらはあくまでも遊びなんだろうとか、
そうでもないのかなとか、
頭ぐちゃぐちゃで、

程よい嫉妬感は興奮に繋がるなんて、
そんなのはあくまでも優位に立ってる人間が思える事




でも、やっぱり好きだった
どうにか独り占めしたかった
指一本でも触れたかったの





酔いに身を任せて、1人、お店に戻った

欲求と羞恥心と理性がドロドロに混ざりながら
どうにか伝わらないように、
目を合わせずに口も塞いだ
(好きなのに)


「どうしたの?」
どうもしてない
「なんで戻って来たの?」
なんでだろう
「胸が当たってる」
近いからでしょ
「むらむらするだけじゃん」
嘘だよ
「本当に酔ってる?」
凄く酔ってる
「酔ったフリして、実際そうでもないでしょ」
いや、ちょっと、分からない
「明日になったら覚えてない?」
覚えてたいよ
「彼と上手くいってないの?」
そんな事ない!
「もういいよ、酔ってるの分かったから」

腕を、掴んで、
そのあとどうしたらいいのか分からなくて
「どうしたの?」
胸に頭を置いてみた

「どうしたの?」
世界一優しい声が耳をくすぐった

またドロドロな感情が溢れて、
視線を外して左手で口を覆う

「もう帰るよ」
いやだ、もう少しだけ、ここにいたい
「なんで?」

酔いに身を任せて、後ろから抱き締めた
「俺は、XXやYYちゃんじゃないから」
知ってる
知ってるよ


向かい合わせになった途端に
またドロドロな感情で目眩がして
震えて
息が苦しくて
沈黙
「どうしたの?」
わからないの?言わせたいの?
わからないフリ?
貴方だったら絶対に分かってるクセに!




何も、出来なくて、
悔しくて、
最後に、
後ろから指を絡めて手を繋いだ
好きなんだって強く強く思いながら

「どうしたの?」
ありがとう、またね













大人だから、理性をなくしちゃいけなくて
それでも願望や欲求は強くあって
でももう昔みたいに
気軽には分かりあっちゃいけなくて
大人だから




熱と湿気を含んだ、
優しい優しいあの声を、
また聞けただけで私は幸せなんだ
あの声を聞くだけで、欲情してしまうくらい




もう簡単には口付けられないくらい、
私は君を真剣に好きなんだけど
今年こそHRカフェでケーキ食べたい
大人になったら海が近い街で暮らしたい


「眠れないから散歩行こ?」
って財布と煙草と鍵だけ持って
部屋着で手ぇ繋いで公園とか行きたい
そんな穏やかな生活がしたい

仕事帰りに献立を考えて
掃除洗濯しながら帰りを待つような

お金はささやかにあれば良い
休みも週1で良いから
夜は一緒に寝られたら良い

車はセダンが良い
丸っこいより四角い感じが良い

夏の部屋着はパフスリーブのTシャツと
ドロワーズが可愛くて好き

バカラ風のグラスでシャンパンを飲みたい

部屋は狭くて良いから
お風呂場は広く豪華が良い
照明も暗くて良いから
間接照明は沢山欲しい
そして毎日入浴剤には凝って
朝ご飯は絶対和食が良い

貴方の寝息に合わせて寝て
寝返りをうつ度に腕がぶつかって
目が覚める時は絶対抱き合ってる形が良い

それが特別じゃなくて
当たり前の生活になれば良いのに



な ん て な

2010-05-27(13:05)
予感は、していなくもなかった
そんなつもりはなかったと言えば嘘になるが




自分の存在意義が
癒しや発散であろう事を少し感じて
安心して身を任す

慣れた手付きで恥ずかしがりながらも
内心は安堵や喜びに満ち溢れてた


君は知らないでしょう
私がここ数日、
どれだけ君の事を想い、考え
どれだけ回想と想像を繰り返したか


それでも久々で、とても
ギリギリまで私らしくいられなかったのだけど





期待と想像を膨らませる前に
お声掛けがあると
予定調和な心拍数で事が進むなんて

そんな事もあったっけな
慣れ、という事か
お酒が足りなかったのか


実はとても怖かった
自分に自信を無くしていたし
久々で心変わりがあったかもとか
その時の気分とか
色々理由はあって
自分自身がとても期待しているのを
否定したいような状況でもあったし
周りに嫉妬していたし
会う度色目を使うけれども
何か起きるわけでもなかったし

数日間気持ちが敏感になっていたから
魅力の振り幅も大きく感じて
丁度良い気持ちの置き場が分からなかった



君が酔いに任せて
いつも通りのように
私の手に触れる瞬間をあの子が見ていたの
気付いてたかしら

帰ったと見せかけた情事の後に
あの子からお誘いのメール












少し痩せてしまった胸元に
想いを置く
何か出来る事はと五秒だけ考えてやめた

いつも良い香りの黒髪を撫でながら
自分の母性と欲求が混ざり
生きている事を実感した

ああ、好きだ
って
その時君も感じてくれただろうか

喘ぐ私に、1ミリでも愛情を注いでくれただろうか



シャワーを浴びて
映画を見ようかと腰掛けた束の間
思い出せば泣きそうなくらいの安らぎを感じたんだ
もしこれこそが、何も飾っていないお互いなら
なんて素敵なんだろう、て

とても不謹慎な、恋人ごっこのようだった




否、やっぱり
魅力的だ
前にも
何度か
出逢っていたんだね





午前4時頃
エメラルドグリーンのベルベットのような
そこはかとない闇を隠しきれずにいる
柔らかな貴方

穏やかに笑ってたかと思えば
人知れず
悲しみに身体を預けて
傷だらけになって

小さな声で絶対零度の本音を
こぼしかけたかと思えば
次の瞬間には
真っさらで、純粋無垢な愛情を振り撒き
あたりを照らしはじめる


貴方の核心に辿り着くには
無数に重なるオブラートを
潜り抜けなきゃいけないのに

それに触れようと思い付いた瞬間
貴方は風に乗って何処かへ行ってしまう

核心や本音や真意など
そもそも無かったかのように


愛情深くて、柔らかくて、かろやかで
それでいて
自立しているかのような空気が
沢山の人を惹きつける
その中心で貴方はいつも笑ってるのに


一対一になると
どうしてこうも
何かが少し、不確かで
曖昧かのような表情ばかり浮かべるのか

まるで
自分に好意を向けられてる事が
一昨日見た夢かのように

服を脱いだ瞬間
貴方の視線思考は
目の前ではなく
自分自身に向いてしまう


そんな事なら
一旦、私の好意全て吸い取って
鎧みたいに身に付ければ良いのに
私のだけじゃない
そこらじゅうの、
貴方に向けられた好意全てを
全力で摘み取って
全部を自信に変えちゃえば良いのに

そうすれば
別に
誰かをわざわざ信用しようとしなくても
生きて行けるんだから




貴方だって結局は
昨夜卑下したあの子と同じように
本当は、確固たる愛情が欲しいクセに

それを最後まで全うする責任や覚悟、
心変わりしない自信が足りてないから
人との情や絆を築く事を面倒くさがって
薄っぺらい関係に甘んじてる

求められ、頼られ、
必要とされるような状況を
無意識の内に、
簡単に得ようとしてるんじゃないか

体の繋がりを心の繋がりと錯覚して
弱い者同士くっついて
また、それに事欠かない事実を
自分の魅力と履き違えてる

目の前の誰かを愛するのではなく
自分自身に愛情を注いでるんじゃないのか


ねぇ、本当は
そんなのが欲しいんじゃないよね







例え貴方が、貴方自身が不確かでも
私の貴方への愛情はどんな形だろうと
揺らがないのに

それだけの自信が私にはある

それを口に出さずとも
視線だけで確信して欲しい




(確信して欲しいだけ)






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久々に会った
言葉のいらない子



やっぱり
年齢なんて関係ないと思った




目を合わせなくても
声だけで笑った

切ない事実だけ重ねて




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