今日(5月4日)の小樽は、天候晴れ、最高気温14.7℃ (13:49)、最低気温6.0℃ (04:54)、最大風速 3.4m/s (01:30)。

 穏やかな日ですが、ちょっと気温が低いかな。桜はほぼ終了。10日くらい前までは桜も咲かず、木々も裸木の状態だったけれど、ようやく芽吹いてきて新緑の季節になりました。5月から10月までが北海道で生活していてもストレスを感じることのない季節。車を運転していても「ああ、いい季節になったね」と自然に口から出る。冬の積雪状態と寒さは厳しいものがあるから、やっと人心地がついたような感じになる。

 

 ただし、北海道の5月は私にとっては若干癪に障る季節でもある。というのも、私にとっては花粉症が出てくるから。なぜか毎年桜の開花とともに花粉症の症状が出てくる。1か月か、1か月半か。まあそれでも、最近はそんなにひどくならないのは、ぼんやりした生活を送っているせいか、引きこもっているせいか・・。面白いもので、関東に住んでいた頃はちゃんと2月頃から花粉症が始まった。

 あれだけたくさん港にいたカモメも、ほぼ撤収した。ニシンやイワシがいなくなったということだね。にぎわいがスーッと引いたような感じ。夏場は鳥が少ない。魚もあまり獲れない。冬になると、北から渡り鳥たちがやってくる。凍えるような冬の海に鳥が浮かんでいることで、少し暖かさを感じる。生き物はいいなあと思える。

 今はゴールデンウィークだけれども、ここ小樽近辺で車はそれほど渋滞していない。車の渋滞は景気指数みたいなもので、バブルの頃は北海道でもすごかった。私がマニュアルからオートマチックの車に乗り換えた動機が、渋滞に対応するためだったくらいに。

 現在は、いろいろ値上がりしているし、もちろんガソリンも高くて、皆さんそんなに気楽に遊んでいるわけにもいかないよね。テレビのニュースを見ていても、出かける先がショボイ。近くの公園とか・・。ハワイ行きの飛行機に乗るのに行列なんて景気のいい話は出ていないような気がする。日本は落ちぶれる一方だね。でありながら軍備増強って、なんかおかしくない? まるでかつての北朝鮮みたい。貧乏人が武器ばかり買い集めようとする。

 我が家は毎日曜日だから、わざわざゴールデンウィークの人ごみめがけて突入する気にはならない。これで、現役で働いていて子供がいたときには、あちこちに連れて行かなければならなくて、どこかここかには出かけていた。疲れたけれどそこは若さで、それに子供を喜ばせるのは楽しかった。

 今年はショボイなりにちょっとだけ楽しい経験ができた。それは近くの市場(いちば)に出かけたこと。小樽のJRは中心が小樽駅になるけれども、その隣の駅が「南小樽駅」になっている。住所表記的には「南小樽」という地名はないけれども、その付近を皆さん「南樽(なんたる)」と呼ぶことがよくある。

 そうそう、「なんたる整形外科」というのがあって、そのまま看板も出ている。ナニコレ珍百景に出してもいいんじゃないかな。だって「なんたる整形外科」なんて、両手にノコギリとドリルを持った医者が出てくるように想像してしまうから。ギャグ的に面白い。

 話が脱線したけれども、その南小樽に「南樽市場(なんたるいちば)」がある。昔ながらの市場。歴史は古くて、昭和13年に遡るようだ。戦争の影響で廃業になったけれど、昭和24年に木造新店舗で営業再開、昭和43年(1968年)に現在の鉄筋コンクリートの新店舗が建築された。新店舗といっても、もう56年になるんだなあ。

 市場の中は、昔ながらのよくあるような市場。魚屋、八百屋、果物屋、肉屋、惣菜屋、干物屋、雑貨屋、洋服屋、パン屋など。面白いのが飲食店で、コーヒー店、にぎり寿司屋、食堂(ラーメン、海鮮丼など)。塩ラーメンが500円というから、今度食べに行こう。

 今回行ったのは、コーヒーが目当て。北海道には「可否茶館」という老舗がある。老舗といっても1971年創業らしいからそんなに古いわけではないけれど、私が大学生の頃札幌の店に2、3回行ったことがあって、本格的なコーヒーを出す店だった。やたら苦かったような記憶がある。

 そんな「可否茶館」のアウトレットコーヒーストアという位置づけで市場内に店がある。アウトレット中心ながら、コーヒーを飲むこともできて、カウンター席が4席かな。今回行ったときには、カウンター席の後ろに丸テーブルが2個くらい置いてあって、そこでも飲食可能。イートインコーナーといった感じ。

 市場で売っているものを買ってきて、それを食べながらコーヒーを飲んでもいいというので、市場内のパン屋で豆パンを購入。この豆パンが素晴らしくて、こんなに豆がたくさん入っている豆パンは見たことがないという代物。しかも食べたらとってもおいしい。値段も高くて、1個200円だったけれど、行ったときには割引価格で2割引だったかな。

 パンを買って、コーヒーの出来上がりを待った。安くてね。ブレンドコーヒーが350円、ブルーマウンテンNo.1ブレンドが400円、ブルーマウンテンNo.1が500円。ブルーマウンテンのストレートなんて飲んだことがなかったから、ものは試しと注文してみた。

 豆パンを食べながらのブルーマウンテンストレート。こういうの嬉しいね(笑)。コーヒーはとってもおいしかった。というか、その味の濃さにビックリ仰天。トロッというかドロッというか。ああ、そうかと目からウロコ。

 私はどうもケチでいけなくて、ついつい豆をケチってお湯をたくさんにして、量を増やそうとしてしまう。たくさん飲みたいというのがあるのかな。そこで次の日自分でも、豆を20gくらい使って、お湯を210ccでドリップしてみたら、当然のことながら濃いコーヒーになりました。濃くすると、いろいろな味が口の中に広がるもんですねえ。新感覚。しばらくは実験してみます。

 コーヒーは昨年12月にサイフォンで入れたコーヒーをたくさん飲んだら、すっかり胃腸をやられて寝込んでしまった。風邪かと思っていたんだけれど、違ったみたいだ。原因が分からず、ミルクを入れることで解決したのだけれども、今度はお腹がゴロゴロして、やっぱり調子が悪い。ハッと思いついて、低い温度(93℃くらい)で淹れるようにしたら問題は全て解決した。よって「 " あっつい " コーヒー」とはお別れ」。お湯の温度を高くすると、何か余計なものが抽出されるということかなあ。

 これからは、濃いコーヒーに挑戦だけれども、やっぱり胃腸を壊してあきらめることになるのかもしれない。量を減らすことで調節しようと思う。まあ、コーヒーで死ぬことはないだろうから、試行錯誤で。

 さて、市場でコーヒーを飲んだシチュエーションというのはとっても新鮮だった。魚屋や肉屋や、八百屋などが並ぶ中で、買い物客も行き来する中で、生活臭というのか、市場臭がムンムンしている中で、ブルーマウンテンNo.1のストレートコーヒー。あまり親しくない彼女と一緒に、そんなところでコーヒーを飲んだら「お付き合いは今回限りで」とか言われそうだなあ。はは。

 しかし、私も老人といわれるような年齢になって、大分退屈するようになったのだろう。例えば、「高い金を払って、立派な場所でうまいものを食う」なんて、面白くも何ともないような気がする。だって、そんなの当たり前過ぎることだから、今までの経験で十分。それよりも、「え〜っ?!」ということの方が楽しみが大きい。まあ、外すと悲惨なのかもしれないけれど、それはそれで。

 話は変わって、パソコンからの音はヘッドフォンで聞くようにしているのだけれど、最近YouTubeを聞いていたら、よく聞こえないということが起きるようになった。面倒なので放置していたけれど、音楽を結構な音量で聴いたところ音が割れるように聞こえることが分かった。「あれ?」と思ってコードを触ってみたら中で断線しかかっているようだった。

 すぐに100円ショップに行って、 ヘッドフォンの延長コードを買ってきた。すると、替えてビックリ玉手箱、まあなんと澄んだきれいな音が聞こえてくるではありませんか。声の聞き取りなどもとってもしやすくなった。ビックリしてしまった。

 こういうことって何に限らず、日常生活の中で起きているのだろうね。少しずつ何かの調子が悪くなっていくときって、案外気がつかないものなのだろう。気がついても、それほど不自由ではないから放置してしまったり。それは、道具や機械に限らず、人間の体も同じなのだろう。

 例えば、20代の頃の私の体が、突然今の私の体に変わったら、死ぬんじゃないかと思うだろうなあ。死なないにしても、大変な重病にかかったと思うに違いない。そのくらい、20代の頃の私と今の私では運動能力が違っている。でも、何十年もかけて今の体になったから、これで普通と思って暮らしている。

 政治なんかもそうだよね。10年前に総理大臣が「増税して軍備を拡張する」「武器を輸出する」なんて言おうものなら、あっという間に上を下への大騒ぎになっただろうけれども、今では国会も、マスメディアもスルーしている。そうやって、10年も20年も時間をかけながら、自分たちの都合のいい国へと替えていくのだろうね。

 ただし、無制限に政府のやりたい放題やられてしまうということは普通はないことで、よく分からないながらもどこかで調節機能が働くのだろうなあ。とはいえ、いつどこでどのようになるかは誰も分からないわけで、特に日本は、大東亜戦争のように行き着くところまで突っ走った前科のある国だけに恐ろしい。

 政治家を見たって、マスメディアを見たって、医者を見たって、その他の専門家を見たって、日本人は浅はかとしか言いようがないだけに、またやられるんじゃないかという不安というか、不信感というか、そんなものが消えないよね。ひどい " 困ったちゃん " だと思うよ日本人というのは・・。