「お代官様、山吹色のお菓子でございます。どうかこれでひとつ・・・」
「越後屋、お主も悪よのう。」
「いえいえ、お代官様ほどでは。」
「なにい? ふっふっふ。」
「はっはっはっはっは。」

 テレビで水戸黄門の連続ドラマが終了したのが、2019年8月11日だったらしい。詳しいことは調べていないけれども、それ以降はおなじみの時代劇シリーズがテレビで放送されることはなくなったような気がする。見たいと思うと、平日夕方の再放送くらいか。あとは古いものを有料で見るか。

 なぜ時代劇が作られなくなったのかその理由を考えてみると、視聴率をとれないことや制作に金がかかることを思いつく。演技指導も大変だろう。何も知らない兄ちゃん、姉ちゃんに一から教えなくてはならない。しかし、それをしないでいるから、今の若い役者は大根ばかりになった。

 時代劇が作られなくなった理由は、私のひがみ根性で考えると、「当局から指導があったに違いない」となる。内々に、極秘で、「以後時代劇は作ってはならぬ」というお達しがあったのではないだろうか。なぜ? それは時代劇が政府にとっても、財界にとっても、アメリカにとっても、マスメディアにとっても、医者にとっても、都合の悪いものであるからだ。

 時代劇の一番の特徴が何かお分かりになるだろうか。もちろん、日本が欧米化する前の江戸時代までを舞台にすることが大前提なのだが、その次には「勧善懲悪」になる。つまり良い行いを褒めて奨励し、悪い行いを非難して罰するストーリーであることが時代劇の暗黙のルールになっている。冒頭の「お代官様」も「越後屋」も、最後には必ずやっつけられることに決まっている。

 これは人間にとって、あるいは人間社会にとって、これ以上ないくらい大切な価値観になる。いちいち説明する必要がないくらいだ。悪がはびこれば、苦しむ人がたくさん出てくる。善がなされれば、喜ぶ人がたくさん出てくる。どちらがいいかと迷う余地などない。

 しかし、それでは都合の悪い者もこの世の中にはいる。そう、悪人たちだ。せっかく悪だくみをして結果を楽しみに待っているのに、いきなり正義の味方が登場して計画を台なしにされては困る。正義は是が非でも排除したいと思っている。

 正義対悪の戦いはいつも行われている。正義が必ず勝利するのであれば、この世も良いところなのだけれど、そううまくはいかない。悪が勝つこともたくさんある。アメリカのように、建国のときから現在に至るまで、数え切れないくらいの悪事を重ねてきた国もある。

 そんなことを考えると、勧善懲悪の時代劇はとっても大切なものになる。なぜなら、人間は愚かだから、世の中には正義が必要であること、正義を実現するためには悪人と戦わなくてはならないこと、正義が勝つことで明るい未来が作られることなどを、常に教え諭しておかなければ忘れてしまうからだ。

 「暴れん坊将軍」のセリフにこんなものがある。「その方、大目付の座にありながら御用商人と結託して私腹を肥やし、あまつさえ、不正を告発した者を手先を用いて亡き者にするなど、その罪、断じて許し難い。潔く法の裁きに服すがよい。」

 ああ、言ってやりたいねえ。総理大臣にも、各大臣にも、ご用学者にも、医者にも、マスメディアにも、財界にも。今の自民党政権に関係する者たちほぼ全員に思い当たることがあるはずだ。野党だって、たいていは同じ穴のムジナだろう。

 実は、政治家も、ご用学者も、医者も、マスメディアも、財界も、アメリカも、自分たちが悪党であることはよく分かっているらしい。分かっているならやめれば良さそうなものだが、そうはいかないのだろう。たらふく金儲けして、贅沢三昧の暮らしをしたい、見えを張りたい、威張りたいなどの、卑俗な欲ではち切れんばかりの連中だからだ。

 するとどうするかといえば、まずは隠そうとする気持ちになるらしい。今のアメリカはこの点すごい。日本にも政治家を始め数多くのスパイを送り込んで、プロパガンダを行っている。中国が悪い、ロシアが悪い、イランが悪いなどと言う人は典型例。ほかに悪い奴がいると宣伝することで、自分たちの悪事を目立たないようにしている。

 単純に情報を遮断するという手口も頻繁に使う。特に新型コロナ関係では多かったかな。マスメディアに加えてYouTubeも極端。アメリカ政府、製薬会社、日本政府、医者などに都合の悪いことは止めてしまう。自分たちに都合が悪いからと報道しない、一方的に配信をさせないなどのことは、もう皆さん慣れっこになっているのかもしれないけれど、大変に歪んだ異常な社会だ。中国の言論統制を非難することなどできないのが、現在のアメリカやG7などの親米国になる。

 情報の操作は、数ある悪事の中のほんの一部であって、核心は金の流れになる。「増税をして軍備を増強する」という、この言葉だけで現在の岸田政権がいかに腐敗した腹黒い連中の集まりであるか、あるいは、腐敗した腹黒い連中に支配されているかが分かる。金の流れにまつわる陰謀を、直接総理大臣が躊躇なく口にするくらいだからね。

 何十兆円、何百兆円という、増税によって集めた金が、どこに回っていき、誰が儲かるのか、それを考えれば増税や軍備増強の目的はすぐに分かる。まずは、アメリカの武器・兵器製造会社。次いで武器・兵器の売買に関係する商社等、あるいは整備や消耗品の製造に関わる企業などへと裾野が広がっている。武器・兵器などの原価はあってなきがごとしで、売り値に比べればただ同然ともいえる。水商売と同じだ。

 日本はそれを何十兆円、何百兆円と買わされるわけで、日米を問わず政治家も、業者も、中抜きし放題になる。そして、その金を支払うのは貧乏人の集まりである日本国民になる。腹黒いアメリカ人や腹黒い日本人が、贅沢な家に住み、豪華な食事をし、高価な衣服を身に着け、見えを張り、威張り散らすために、貧乏日本人が金を巻き上げられる。

 しかも、そのようにするためには、中国、ロシア、北朝鮮などが、いかに危険で凶暴な国であるかについて、つまり、ぼやぼやしていると今にも攻め込んでくるような恐ろしい国であると、日本人を騙して信じ込ませなくてはならない。そうでなければ、軍備を増強する理由がつかないからだ。それで火のないところに煙を立てて騒ぎを大きくしようとする。

 

 お分かりになるだろうか。中国、ロシア、北朝鮮などが危険だから武器・兵器を購入するのではなく、武器・兵器を購入して儲けたいから中国、ロシア、北朝鮮などを危険だと言って騒ぐわけなんだな。それがアメリカの悪巧みになる。日本人にもその手先になって小金を得ようとする者はたくさんいる。今日も中国が、ロシアが、北朝鮮が危険であると吹聴するアメリカのスパイがあちこちで活動している。


 手口が同じでしょ? 危険でもないウイルスを、死の病ででもあるかのように日本人に吹き込んだのと。その結果、日本中で実質マスク強制などという自由の束縛、パーティションやリモートワークなどの無意味な対策などを行わせ、緊急事態宣言を出し、自由な経済活動や移動を妨害し、そうやって震え上がらせた上で効き目がないばかりか毒性の強いワクチンを高価格で購入して打たせた。作戦は大成功で、アメリカのスーパーリッチたちはたらふく私腹を肥やした。

 思い起こせば、安倍政権より前の日本政府は謙抑的だった。日本国民が不利益を被るようなことはなるべく避けようとしたものだし、平和で暮らしやすい日本を作ることを目標に掲げていた。それは驚くようなことではなく、常識的で普通のことだけれども、現在の政府と比べてはるかに良識があったといえる。

 それを根底からひっくり返したのが安倍政権になる。あの人は何だったのだろう。誰に対しても、どこに向かっても、いい顔をしていたかったのかな。誰に対しても、何に対しても気があるような素振りの八方美人だったのかな。政治から芯がなくなり、いろいろな勢力から揺さぶられ、付け入られることが多くなったように思える。基本は日本一のお坊ちゃんだったからね。

 そして、現在は最悪の岸田政権になった。安倍元総理はそれでもまだ常識があった。政治は国民のために行わなければならないという原則は頭に入っていたように見えた。しかし、岸田総理は "国民は国のためにある" としか考えようとしない。これが悪政の正体になる。

 だから、国民の金を増税によって巻き上げ、財産を奪い、国が国民の面倒を見る範囲を少なくする一方で、国(政財界)が豊かになることを目指し始めた。ここまであからさまな悪徳政治家は、少なくとも戦後はいなかったのではないだろうか。

 冒頭に掲げた悪代官と越後屋のやり取りは、現岸田政権では常時行われていると考えていい。越後屋ばかりではなく、アメリカからもやって来ている。岸田総理は、自分が国で一番偉く権力の強い存在で、国民は一番身分が低くて弱いと思っているから、国民を貧困化させて自分たちがいい暮らしをするのは当然と考えている。口で何と言おうとも、政策がそう言っている。恐ろしい総理大臣もいたものだ。バックにアメリカが付いているから、日本国民など虐待しても自分の方が強いと思っている。

 岸田総理ばかりではなく、自民党全体も、岸田総理の国民蔑視政策に異議はないようだ。というか、現在の自民党は国民を蔑視することが正しいと考えている連中の集まりであるように見える。デマ太郎を見ても、パンチドランカー西村を見ても、女性議員たちを見ても、人間味など感じられない。

 ことによると、現在は世界的に見ても、悪政が流行している時代なのかもしれない。気の重いことだ。世界を見渡しても、民主主義は廃止の方向に向かっているとしか思えない。 "権力者の、権力者による、権力者のための政治" が、民主主義を標榜してきた国で行われるようになった。

 どんなことにも流行り廃りはあるものだけれども、アメリカが民主党政権に変わって以降、民主主義や平和主義が廃り、専制政治や全体主義、軍国主義が流行するようになってきた。リーダーはアメリカであり、日本はアメリカの金魚の糞だ。節操も何もなく、ただただアメリカに追従することで保身を図っているのが岸田政権になる。

 このまま暗い時代が長く続いていくのだろうか。