CHUCK(チャック)はアメリカのテレビドラマである。昨年末からだろうか、アマゾンプライムビデオで会員であれば無料視聴できるようになった。全部で91話あり、1話は43分である。何の気なしに見て面白かったものだから、現在までに18話視聴した。アメリカでは2007年9月24日から2012年1月27日まで放送されたという。

大統領で言えば、ブッシュ大統領からオバマ大統領にかけての時代である。日本だとその間、麻生、鳩山、菅、野田首相だった。あの頃はあの頃で混迷した時代のように思えたが、今のアメリカや日本の状況からすれば、まだ平和で健全な時代だったかもしれない。


CHUCK(チャック)のジャンルは、「スパイ・アクション・ホーム・ラブ・コメディ」とでも言ったらいいだろうか。私は宇宙家族ロビンソン、0011ナポレオンソロ、フルハウス、恐竜家族などを連想する。古き良きアメリカの伝統を受け継いだドラマである。

CHUCK(チャック)とは、男性主人公の名前である。これがまた、アホを絵で書いたような情けない男である。ゴーン・ガールの夫役を何倍も馬鹿にして滑稽にした役柄である。余談になるが、ゴーン・ガールは私にとっては面白い映画だった。どうも、アホな男と賢い女の組み合わせが私は好きであるようだ。これ以上ない賢い女の前で、散々アホなことを言ったりやったりするのが私の願望である。それが理想の男女関係に思えるのだが、ゴーン・ガールやCHUCK(チャック)を見ると、私だけが変人(変態?)というわけでもないようだ。爆  笑汗

さて、CHUCK(チャック)で賢い女を演じるのが、女スパイ役のイヴォンヌ・ストラホフスキー(Yvonne Strahovski)という女優である。ポーランド移民の両親から生まれたオーストラリア人であるといい、実に素晴らしい。ラブ

まず身長が高い。176cmもあるという。髪の色は不明だが、金髪がとってもよく似合う。高身長で、金髪で、スタイルの良い女性が、真っ赤なイブニングドレスを着てランバダを踊っているシーンを見ると、私などは目の玉が飛び出て戻らなくなってしまう。ポーンビックリマーク

美人といえば美人なのだが、よく見るとさして美人ではない。化粧、髪形、ファッションなどで作ってやると、これ以上ない美人に見えるが、逆方向に作ると大変なブスになる。この点は、アンジェリーナ・ジョリーと似たところがある。

ゴーン・ガールのロザムンド・パイクもそうだが、美人ではないが美人に見せようとすれば美人にも見えるというのが、女優の大切な条件なのかもしれない。素の状態で美人に見える女性は演技ができない。表情を出した途端に美人から外れてしまうからだ。ある程度のブスであって初めて表情を作るということができるようになる。きれい事から外れたことも、言ったりしたりできるようになる。

日本でいえば、夏目雅子あたりだろうか。夏目雅子が美人もできるしブスもできるのは、素で美人ではないせいである。

イヴォンヌ・ストラホフスキーはアンジェリーナ・ジョリーほどの大物女優ではないが、その理由は性格が良いからである。アンジェリーナ・ジョリーほどの毒というか、キチガイ度というのがない。むしろ、良家のお嬢さん的である。

YouTubeの対談場面などを見ると、多弁であり、大きな口を開けて良く笑う。相手に緊張感を与えない。周囲の雰囲気を察知し、周りの人を楽しませることができる。自分にこんな娘がいたら、さぞ自慢できるだろうと思わせるくらいの健全さを感じさせる。ただし、そこをはみ出さないのが持ち味であると同時に、演技を小さくもしている。嫌いではないが。
ニコニコ

CHUCK(チャック)の登場人物たちは、ふざけたお笑い芸人のような三枚目と、シリアスで能力の高い真面目派とにきれいに分かれる。私は、「Mr. ビーン」のような喜劇が大嫌いで、Mr. ビーンを見ていると笑うどころか機嫌が悪くなってしまう。不快である。CHUCK(チャック)も私にとってみれば笑えないおふざけがかなり出てくるのだが、それと同時にシリアスで本格的なシーンもあって、それで何とか見ることができる。

男性主人公のチャック(ザッカリー・リーヴァイ)は、日本の役者で言えば大泉洋的な感じでアホを演じているが、ただ一つ大変に素晴らしいところがある。身長が191cmもあるというのだ。そのおかげで、日本の和田アキ子よりも大柄なイヴォンヌ・ストラホフスキーが可愛い女の子に見える。
照れ

コメディであるから、高身長の主役2人に対して、低身長のチンチクリンも出てきて三枚目を演じる。と思って、背の低いジョシュア・ゴメスという役者の身長を検索してみたら、なんと170cmもあるという。ガーン。160cmちょいしかない私など、まあ、チンパンジーも同然だね。えーあせる

しかし、この身長というのは不思議なもので、人間としての本質とはそれほど関係がないように思う。むしろ、私など背の低い者にすれば、高身長は人類の敵であると言いたくなる。なぜなら、高身長の者は省エネではなく、エネルギーを浪費するからだ。

身長が190cmもあれば、当然、今私が使っているようなベッドや布団では小さすぎる。車だって、家だって、服だって、私にとっての快適サイズよりも大きなものでなくてはならない。食べる量も私よりたくさん必要とする。

反対に、低身長だからといって不便なことはない。何でもコンパクトに済ませられる分、便利なことばかりである。高身長は高いところに手が届くという利点があるが、それは建物が高身長用に高く作られているためであって、低身長用に作ればいいだけのことである。

私は今マンションで生活しているが、無駄に高い。ドアは210cmもあり、天井も高すぎて掃除に苦労する。高くなっている分、建築費も、暖房費も、冷房費も無駄に浪費している。全部30cm低くしてもらってちょうど良い。

しかし、しかしである。男としては、高身長の方が圧倒的に格好が良い。190cmもある者から見下ろされるのは屈辱的な気がする。大体において「見下す」「上から目線」という言葉があるくらいだ。本質とは関係がないのだがなあと思ったところで、感覚的にそう感じてしまうのだから仕方がない。
えーん

やはり、取っ組み合いの喧嘩をすることを想定するせいだろうか。武道などの心得があれば、あるいは武器でも携帯していれば別かもしれないが、大きな者相手に戦うのは同条件であれば不利である。彼女でも連れているときに、大柄の者から脅されでもしたならば、この世の終わりである。

ところで、今日はシーズン2のエビソード5を見たが、シーズン2に入ってから、私から見ると段々おふざけが過ぎるようになってきたと感じる。つまり、「Mr. ビーン」化が強まってきたのだ。この調子では先が思いやれれる。
ショボーン

ただし、アメリカのテレビドラマは結構変遷する。CSIなどは脚本の書き手が何人もいたように記憶している。CHUCK(チャック)も「Mr. ビーン」化が止まって、別の展開を見せることを期待しているが、今後見てのお楽しみである。ニコニコ