目黒からパイオニアが消えた | 天玉そば!ネギ多めで!

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天玉そば!ネギ多めで!-本社跡地
昨日、久しぶりに目黒に行った。そして、びっくりした。パイオニアの本社ビルが無くなっていた。

目黒は、「さんま」「権ノ助坂」「とんき」くらいしか有名なものはないが、私は、学生時代からなじみのある街だ。学校帰りに喫茶店に行ったり、パチンコをしたり、雅叙園や八芳園で結婚式の行き帰りにもよく行った。5,6年だが、目黒にある関連会社に勤めたこともある。渋谷、新宿と違い駅から5分も歩けば住宅地になってしまう。何ともこじんまりとした盛り場であり、安心で落ち着いた街だ。

そんな目黒のランドマークがパイオニアの本社ビルだった。いまでこそ目黒には高層ビルが建ち始めたが、昭和40年代、オーディオ全盛の中、立てられた本社ビルは、当時は目黒でひときわ目立った建物だった。パイオニア以外、これといった大企業が見当たらない目黒で、企業としてのイメージの高さもあってパイオニアの社員は肩で風を切っていた。周辺の飲食店のAV機器や、テレビモニターの多くはパイオニアだった。目黒は、まさにパイオニアの城下町だった。

近年、業績悪化の中で事業を縮小、本社を売却、移転したことは知っていたが、いざ建物そのものが無くなるのは寂しい。城跡・・・解体工事が進む本社の跡地を眺めながら、あのオーディオブームはどこへ行ったのか、レーザーディスクはどこへいったのか、などと想いを馳せていると、方丈記の一節が浮かんできた「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたのかつ消え、むすびて久しくとどまるためしなし・・」まさに、いつの世も常ならず、無常だ。