春は引っ越しの季節。

浮雲の寮では最近引っ越して寮を出て行く人が多くなってきた。同じ階にはもともと15人いたのだが、一時帰宅も含めると6人が寮を出た。

ほとんどの人は見事志望校に合格して退寮なのだが、やはりそれでもどこか寂しさを感じる。

なにしろ、一部屋四畳半ないのだ。満室だったころは、壁を隔てているとはいえ、自室のベッドで寝ていても左右3メートル以内には誰かがいたし、足の方3メートル、階下3メートルにも誰かいたのだ。夜廊下を歩けばペンの音、椅子の軋む音が聞こえてきた。寝ていても、人の気配で満ち溢れているのが感じられた。

それを体験してしまったせいだろうか、人の気配が減っていくのが妙に意識されてしまうのだ。

今日は前の書いたセンター科目の人が後期試験のために地元に出発した。……なんと言葉をかけていいのだろうか……。大いに悩む。

そういえば、ここ2週間ほど毎日ペタをつけていた人が突然に退会したようだ。いや、別に上のように寂しいわけではないし、退会は本人の勝手だが、アメーバ利用規約の退会の項にあったある形になっているのではないかという一抹の不安が頭をよぎる。さすがに完全放置はまずかったかもしれない、と。

なんだか思考回路が変調をきたしているようだ。今日はここらへんでやめておこう。