私大受験料の振り込みと出願をしてきた。

いくつか出願すると受験料はけっこうかかるものだ。まあ、入学する気もないのに受験だけする奴のせいで専願者が落ちるようなことがないようにしたい、という大学側の意図も理解できなくはないが。

郵便料金もけっこうかかる。定形外、簡易書留、速達は一通690円。まあこれも、札束をそのまま封筒に入れて送っても大丈夫じゃないかと思えるほど確実な日本の郵便の代金だと思えば。「重要書類を郵便で送ったら盗まれた」、「それで?」という国はけっこう多いらしいし。

これを十数校併願とかいう人もいるそうだが全く理解不能。

それはさて措いて、曾祖母が戦後ずっと働いて不肖なひ孫に遺した財産の最後の部分は一瞬にして消えてしまったのだった。そう考えると自分は一体何をやっているのかと…。





話題を変えて。正月痩せした。

年末年始はいつものありがたい寮の食事がなく、スーパーもコンビニも休みだったので、買い込んだインスタント食品で過ごしていたのだ。それでも準備が面倒な気がしてあまり食べず、その上運動量も減ったから筋肉も落ちてしまった。

20年後、30年後にはいったいどうなっているのだろうか。



そんなことも頭の片隅にあったのか、書店で「料理本」を買ってしまった。

『バルサの食卓』(上橋菜穂子・チーム北海道、新潮文庫、平成二十一年八月一日初版第一刷)

守り人シリーズや獣の奏者に出てきた異世界の料理を実際作ってみよう、というとんでもない本。
発売された時から気になってはいた本なのだけれど、やはり実際に手にとってみるととても欲しくなってくる。「この系統の食材を使うなら、あの地方の植生や商業の形態は…」「作者はこういうことを考えながら物語の世界にかたちを与えてこの世界に送り出してきたのか!」などなど。

写真つきで見ているだけで紹介された料理を食べたくなってくる。今は無理だけれど、春になって台所を手に入れたら挑戦しよう。それまでしばらく、この本は本棚の片隅に封印することにしよう。