先日TVで、AIで作成した自身のアバターを仕事に活用している経営者が紹介されていました。AIの進歩には驚かされます。
ぼくが退職する少し前、当時担当していた業務のAI化が検討されていました。長年の積み重ねで得たノウハウやスキルが不要となることはないと思っていましたが、今、その業務はAI化されようとしています。仕事がどんどんAIに取って代わられ、最近では、意思決定にまでAIが関与してくるようになり、“AIの脅威”を唱える人達も増えてきています。
漫画『鉄腕アトム』、多くの方がご存じの名作漫画です。この漫画の根底には、人間とロボットの共存というテーマがあったように思います。
例えば【第1巻 アトム誕生】では、ロボットの進化について、次のようなト書きがあります。「・・・ロボットは日に日に人間に近づき、もう普通に話もできます怒ることも笑うことも。人間の仕事はなんでも手伝います。ロボットはどんどん増えていきました。ロボットにも法律ができました。第1条:ロボットは人間を幸せにするために生まれた。第13条:人を傷つけたり殺したりできない・・・。」
しかし、【第19巻 青騎士】では、人間を傷つけるロボットが現れてしまいます。そのト書きです。「・・・電子頭脳に人間を憎む心が自然にできてしまったのです。今まで、どんなロボットもそんな装置はありません。だがロボットによっては、電子頭脳が自然にそうなるのもあるらしいのです・・・。」
このト書きの「ロボット」を「AI」に置き換えると、今の“AIの脅威” に結びつくように感じます。昭和20年代の後半に、もうこのような少年少女向け漫画を世に送り出していた手塚治虫氏の思いを感じます。
これから、どんな世の中になっていくのでしょうか。
因みに、漫画の中では、アトムは2003年生まれです。