アラフィフ主婦の日常ブログです。

合い言葉は

「今日も良い日になるように

やってみるわ」。

先週のポスティングで

生まれてはじめて見た鳥が。

お腹の辺りが赤くて、体は青っぽい。

50年生きてきての

「生まれてはじめて」って、

結構あるよ。

生きるって実は可能性無限大だ。

2023年の読書 55冊目



 

高校生の娘が精神科病院に入り

バラバラになった家族が

再び出発するまで

非常に読むのがつらかった。

ほぼ過去の我が家、だからだ。


共通点は

・娘が強迫性障害になり

『○○しないといけない』に支配された

(この本では、主人公は

「○を30回触れ」という

『神様』からの声により、

いろいろなところにペタペタ触りまくる。

娘の場合は、

とにかく宿題に対する恐怖があり、

何度確かめても、

何度解いても、

何度読んでも納得できず

延々と勉強したがった)

・ものが食べられない(摂食障害)。

頭では食べなきゃ、と分かっていても

食べられない

・精神科病棟に入院

・母もカウンセリング

『デザート入れるサイズの弁当箱』は

当てはまりすぎてて…

当時を思い出して…がっくりきた。



違うところと言ったら、

病院の先生がたのドライさか。

娘の担当精神科医も

かなりドライだったが

(感情論根性論で治るものではないから、

ドライでなければ治療は成り立たない)

この本の先生がたは…

それにしたってもう一言下さいよ…

と言いたくなるような。


我が家の場合は、

娘の中学の担任、保健室の先生、

スクールカウンセラーさん、

教育相談室の先生、

初めにかかった小児科医と看護師さん、

入院先の精神科医、看護師さん、

みんなみんな

「治ります」「お母さん大丈夫」

と言ってくれた。だから、

これは…もつおさんのご家族は

つらかっただろうなあ…と…



また、
我が子が心の病気なんて!!と
頑ななお父さん、
妹の病気にたいして
困惑し
自身も体調を崩すお姉ちゃん、
それを見ながら
なんとかみんなのために、と
踏ん張るお母さん…。
みんなすごく頑張ったなあ…と
そこに涙、涙。
特に
お母さんの気持ちがよく分かって(涙)。
(しかし、うちは夫が
いい感じで私をほっておいてくれたし、
コロナ禍もあり
余計なお世話をやくような人たちとは
会わずに済んでいたから
このお母さんの足元にも及ばないが…)

最後、なんとか家族がいい方向を向き
本当にほっとしました。
良かった…。




摂食障害や
強迫性障害は
全員に納得してもらえる病気じゃ
ないんだろうな。と思う。
だから
分かったような顔をして
いろんなことをアドバイスしてくる人が
いるし、
陰口、噂話のタネになるし、
言われた方はどんどん追いつめられるし。
多様性とか個性とか言われるこの時代でも
未だに精神科受診なんて
大きな声ではなかなか言えないし。

だけど、
ほんとうは、
ちょっとしたことがきっかけで、誰でも
びっくりするほど簡単に
そのルートに
足を踏み入れてしまうんだ。

あと、
食べない・寝ないがどれだけ
弱った精神状態に悪影響か…
このダブルパンチが
脳を飢餓状態にさせ
正常な判断を出来なくさせるんだから。
(娘の治療は、まず体重を戻すところから
始まり、精神的なアプローチは
ずっと後だと言われた。
しっかり食べて寝て体重を戻さないと
いくら正しいことを言っても
全く頭に入ってこないから。と。)


もし、
お子さんが
強迫性障害、摂食障害になったら
絶対この本を読んで欲しいし、
危なくなる前に
絶対に専門家にSOSを出して欲しいし、
躊躇なく入院させて欲しい。
とにかく生きるために、生かすために…

子どもが生きているって
当たり前のことじゃないって
気づいて欲しい。

切実にそう思います。



「高校生の娘が精神科病院に入り
バラバラになった家族が
再び出発するまで」
もつお 著
KADOKAWA