それでも私は、まだそう心配していなかった

そんなわけないと思ったから


先生が、ガンでなくても細胞の形が変わることがあります、と言ったから

でも、検査していくしかないと言われた


次はMRI、そのあとは組織診

針を刺して組織を取ると言われてゾッとした



5月15日の水曜日の午後、

MRIの予約を入れた

初めてのMRI

初めての造影剤

説明を受けながら、次女にどう伝えようか、そのことばかり考えていた




夕方、次女に伝え、

お父さんとお姉ちゃんにはMRIが終わってから伝えるから黙っててと言った

まだ間違いかもしれないと思っていたから

でもそう言った後、

もう一度細胞診検査報告書をよく読んで、わからない医学用語を調べて、

早期にしろ、これはあまり良い結果でないことは明らかだ、と、やっと気づいて、

やはり今日、お父さんとお姉ちゃんに説明するよ、と次女に伝えたら、

うん、その方がいい、と




帰宅したふたりに、すぐに伝えた

あとで、食事してから言えばよかったと後悔した

案の定、無言になり、部屋は静かになってしまった

とりあえず検査するしかないよね

そうだとしても早期だよ

スマホで調べながら同じ言葉ばかり繰り返した




私はやっとここで、

血の気が引くほど怖くなってきた

まさか

何で?


悪い事ばかりを次々に想像して何も手につかなくなった


いくら早期だとしてもガンだ

進行するから治療が始まるだろう

どんな治療になるんだろう

入院するのかな

手術するのかな

抗がん剤も使うのかな

仕事続けられるのかな

いつまで生きられるのかな

家族のお世話ができなくなるほど弱るのかな


お父さんとお母さんより早く死ぬのかな‥





鈴や風が旅立った時、

悲しくて悲しくて、

早くお母さんを呼んで、とお願いして泣いた

そうか、

お願い聞いてくれたのか‥とも思った



でもね、

違ってたよ、

風と鈴はそんなことしない








阿蘇の道の駅で次女が風と鈴に買ったお土産

すごく喜んだはず✨    2024.5.3