≪今日のコペル(臨床自然運動学)先生の独り言≫
「病は氣から」その13(スライド17)
「病は氣から」という言葉がありますが、気の持ちようで、どんな病も軽くも重くもなるという意味合いがあると思われます。しかし、気の持ちようと言われても、どのような気持ちでいることが良いのか?
その考え方の基礎になっていると思われるのが、「素問」の養生学になります。
病気になってからでは遅い、病気にならないような気持ちの持ちようがあるというのです。
それを「未病を治す」という表現になっています。
素問の根底に流れている考え方である、養生法の重要性を説いたものです。
その養生法の第一として、四時の季節の陰陽の変化、すなわち自然界の春夏秋冬の季節の変化に、身体も順応させることが一番の養生法であることが説いています。
元気で長生きするためには、まず四季の変化に正しく対応することが大切であり、それが、「未病を治す」ことにつながりなす。
黄帝内経では、病因の一つである、内因については、現代でも共通するものがあります。
黄帝は、多くの疾病が「氣」の異常によって発生することを、述べています。
たとえば、激しく怒れば氣が上逆し、大いに喜べば氣は弛緩し、悲しめば氣は消沈し、恐れれば氣は下降する。
また寒にあえば、氣は収縮し、熱によって氣は、外に漏れると。
これらは、現代だと、「万病のもと、慢性炎症」となるかもしれません。
四季の氣と五臓の氣
五臓(五行)論の現代医学的解釈
木(肝)
肝臓の働き・自律神経の調節・筋肉トーヌス運動神経系調節・血液(静脈、微少循環)の調節
・免疫能・情緒の調整
火(心)
大脳皮質の働き(意識、思考)・大循環睡眠リズムの調整
土(脾)
消化吸収機能
栄養状態・エネルギー供給
水分代謝
免疫能・血管壁の機能維持など
金(肺)
呼吸器系・皮膚の機能
水(水)
成長・発育・生殖など生命力・泌尿生殖器系の維持・調整内分泌・代謝の維持・調整体液の維持・免疫系・神経系・骨格の形成・思考能力(肝)
百病は、みな「氣」から生じる
元氣は、四季にあった養生から
次は、「貝原益軒」です