≪高次制御システムとしての自律神経の活き≫ その12
NHKこころの時代 2020年5月3日アンコール放送
こころの時代~宗教・人生~ アーカイブス「宇宙の音楽(ムジカ)が聴こえる」
2020年4月19日に92歳で逝去された音楽史家・皆川達夫さんの出演番組を、アーカイブスとしてアンコール放送する。音楽に生涯をささげた皆川さんの人生の歩みをたどる。
音楽史家の皆川達夫さんは、中世やルネサンス期の音楽を今によみがえらせる仕事を続けてきた。明日の命をも知れぬ戦争中、生きる意味を見失った戦後、皆川さんを支えたのは音楽だった。はかなく消えていき、「腹の足しにもならない」ともされる音楽。しかしそれは、人間を超えた宇宙の法則やいのちの摂理によって生み出され、人間の生きる力を支えると皆川さんは信じてきた。音楽と祈りと共に生きた人生を語る。(2005年放送)
僕は、これを見てビックリした。
3つの音楽があり
*ムジカ、ムンダーナー:宇宙の音楽。聞こえない音楽。
*ムジカ・フマーナ:人間の音楽(からだ・こころ・いのち)。聞こえない音楽。
私たちの命は、精神バランス・肉体のバランスの上に持続している。
自分で意識しなくても心臓は心臓で、肺臓は肺臓で、精神活動、倫理性、
論理性全て玄妙な法則で営まれている(迷走神経の活き?)。
*ムジカ・インストウルメンタリス:人間に聞こえる音楽。人間の肺を使う音楽。
音楽は、人間が作るが、その素材となる音は、
玄妙な法則、中世の人が天国、神様から授かったものと考えていました。
歌っていると、倍音(ばいおん)、アカペラの時だけ天使の声が入ってくる。
誰も歌ってないのに聞こえて来る。と言っていた。
僕なりの身読は、ムジカ・フマーナは、
自律神経(迷走神経)のことを言っていると感じた。
これは、ポリヴェーガル理論(多重迷走神経論)のことではと頭を過った。
人間には、聞こえないが感じる事ができる音楽がある。
これこそが、からだの声なのかもしれない。
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*ムジカ、ムンダーナーと*ムジカ・フマーナ:自然の摂理、人間を超えたもの仏教や古代ギリシャは、人間は目に観えるように彫刻や絵画に置き換えた。
キリスト教は、神の言葉を耳で聴く芸術。神への祈りを音楽にした。
生月島は、隠れキリシタンの島で、
隠れキリシタンの祈り、歌『おらしょ』等の説明の中で
僕がドキッとしたのが、
隠れキリシタンが、指で十字を組と皆川達夫先生がみせてくれた。
「ヒポクラテスの誓」の図も十字。
僕の図形も丸に十字は得意とする(カタカムナの図形を参考)。
それから先日のインコがスマホの音に反応する動画、
とっても面白い。
インコが、ムジカ、ムンダーナーを体現する?(宇宙の音楽を聴く?)
あの動きは、自律神経(迷走神経)を刺激されて
自然運動(無重力・無意識運動)ではないかとついつい僕は、身読してしまう。
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人間には、聴こえない音や見えない風景を図形化してみました。
① ムジカ、ムンダーナー:宇宙の音楽。聞こえない音楽。
宇宙の活きをメビウスの音楽で現してみた。
② ムジカ・フマーナ:人間の音楽(からだ・こころ・いのち)。聞こえない音楽。
僕は、解剖生理的な図形としてダビンチの図形で、自律神経を現してみました。
しかし、レオナル・ダ・ヴィンチの言葉で、
人はあまりに早く過ぎ去ることを嘆くが、それはちがう。
時は十分すぎる時間をかけて移ろうことを知るべきである。
我々は、天から授かった力によって、
遠い記憶を眼の前から感じることが出来るのだか・・・・・
と言っていたことは、
人間は、見えない風景をも感じることかできるようだ。
③ ムジカ・インストウルメンタリス:人間に聞こえる音楽。
このチェロは、人体と考え、中に魂柱(こんちゅう、たまばしら)があり、迷走神経の様に繋げてくれていると考えました。
調身・調息・調心プラス「調律」で、この③聞こえる音から
②から①へと繋がっていく。
坐禅会が2か月間お休みだったが、
何か凄いことに気づきを与えてくださった
皆川達夫先生に感謝をいたします。
僕の治療の自然運動も最終的に「ムジカ、ムンダーナー」の方向性に
向かわせているように感じました。風転風楽
イラスト:和田慧子
※魂柱(こんちゅう、たまばしら)とは、ヴァイオリン属の楽器において、表板と裏板を直接つなげる唯一の棒である。 魂柱により音が裏板まで振動し、楽器全体に音が響くようになる。 弦の張力によって表板にかかる圧力で、裏板との間に挟まれている状態で取り付けられている。 駒より若干下の位置にある。
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【CD】~日本伝統音楽とキリシタン音楽との出会い~ 箏曲『六段』とグレゴリオ聖歌『クレド』 皆川達夫
著者について
1927年東京生まれ。1951年東京大学文学部卒業。1953年同大学院修了。1955-58年、1962-64年の2回にわたってアメリカ、ヨーロッパ留学。1968年立教大学教授、1993年同大学定年退職、元東京大学講師、元慶応義塾大学講師。現在、立教大学名誉教授、全日本合唱センター名誉館長、国際音楽学会名誉会員Ehrenmitglied。中世音楽合唱団(1952年設立)主宰。著書『バロック音楽』『中世・ルネサンスの音楽』(講談社)、『オラシヨ紀行』(日本キリスト教団出版局)、『西洋音楽ふるさと行脚』『西洋音楽史I 中世・ルネサンス』(音楽之友社)他。NHKラジオ番組「音楽の泉」(AM第1放送、日曜朝)解説担当。1978年イタリア政府よりキリシタン音楽研究の功績によってイタリア共和国功労勲章を授けられる。2003年論文『洋楽渡来考』によって明治学院大学より芸術学博士号を授けられる。