さて、生き霊体験談①の続きをお話します。


 娘が別れたその夜からうなされるようになり、心配になった私は娘の姿が見える位置で寝るようになりました。


 元々娘とは別々の部屋で寝ていた私ですが、ある夜に異様な光景を目にしたことで、娘の隣に添い寝するようにしました。

 その異様な光景というのは、寝ている娘の枕元に立つ真っ黒な人影です。その人影は、娘をじっと見ているようで、そしてどこか別れた彼に似ているような気もしました。

 人影については、娘の恐怖感を煽らないために、娘には黙っていました。


 それからも娘の様子は落ち着かず、ある夜、ついに今まで以上の恐怖が娘を襲いました。

 娘によると、深夜に呼吸ができなくなるほど息がつまり、床を張って私に助けを求めたと言うのですが、私は全く目を覚まさなかったと言うのです。朝になり、疲れ切った様子の娘からその話を聞かされたときは驚きました。

 私は、やはりあの人影と何か関係があるのではと思い始めていました。


 これらの出来事は、のちに娘が見せてきた彼の友人のSNSにより、確信的なものとなったのです。


 彼の友人のSNSに投稿されていたのは、

「寂しいからって生き霊飛ばすなよ」という内容のものでした。なんと、彼の友人の枕元に、彼の生き霊が立っていたというのです。そして、その投稿のタイミングは、まさに私が人影を見た日と重なっていました。もう一つわかったのは、その日は別れた彼の誕生日だったということです。



 私と娘は、その日から生き霊対策としてあらゆる方法を試したのですが、個人的に1番効果を感じたのは、「光明真言」です。

 ここで実践した光明真言については、次回の投稿で詳しくお話したいと思います。

 

 光明真言の効果もあり、生き霊の存在は感じなくなり、後に彼の知人を通じて、新しい彼女ができたようだという噂を耳にしました。それを聞いて、私と娘はほっとしました。これで、やっと不安から解放されると思いました。どうか娘との記憶が遠ざかり、彼が幸せであることを祈るばかりです。


 あの人影はもう見ることはなくなり、娘もうなされることはなくなりました。

 あの人影は、彼の寂しさや苦しみが生き霊という形になって現れたということだったのでしょうか。


 いずれにしても、ここから得た教訓は、できる限り恨み辛みが向けられないように相手の幸せを願うということです。そして、別れ方には十分な注意を払うということです。人の多くは、自分が幸せだからこそ相手の幸せも喜べるのだと思います。自分が不幸に感じている状況で幸せな人を見たとき、自分の苦しみが増してくる、またはその思いが自分や他者に向けられることもあるのだと思います。


 相手の幸せは結果として自身の幸せに繋がっているのです。


 

 日々、周りと和をもって過ごすことができていることに感謝。