不妊治療自体に後悔はない
やれることはやってきた
後悔しないために・・・
だけど
心にずっとくすぶり続ける想いがある
それは
父と母から受け継いだ
そして
何百年・・・何千年?
つながられてきた命
その遺伝子を次へつないでいくことの出来ない葛藤
「イエ」という考え方が日本人には今なお強い
だけど
わたしは・・・
その「イエ」という考え方が多少あるものの
でも・・・ちょっと違っていて
単に本能的に持っている生殖の根源みたいなものの葛藤だと感じる
基本的に親から受け継がれる土地も家も
もしも自分が1人になり
余命を宣告されることが有れば
処分すればいいと思っている
確かに父と母が必死に働いて作ってきた財産を
私たちの代で簡単に処分して良いのかというためらいや想いは無いわけではない
両親が財産を作り上げるために苦労してきたことも1番知っている
だからこその両親に対する申し訳なさもある
だからと言って
あの世まで持っていけるわけでもない
不妊治療を終えること
授かれずに終わることを決めるのは
そういう葛藤が生まれることも
もちろん承知の上だったけど
今・・静かに・・・
子どもが居ないことで1番つらいと思うのは
子どもの成長をみられないとか
孫が見られないとか
両親をおじいちゃん・おばあちゃんにしてあげられなかったこととか
そう言うことよりも
純粋に【いのちをつなぐ】ことが
できなかったこと
両親のさらに上の多くのご先祖様から
受け継がれてきている遺伝子を
本能として遺していけないこと
それが今いちばん心のおもりになっている
子どもを生むために
この世に生まれてきたわけではないかもしれない
だけど・・・命あるものは
命をつないでいくために【生きている】ところはあるように思う
ふとしたときに
私は次の世代にバトンを渡せない
私の代でこの家が終わる
それが今いちばんの葛藤の原因なのだろうと感じている