前クリニックに通院しているとき
採卵や移植は
途中からIVFセンターが出来
そこで行われるようになった
そう広くはない待合室

私は前クリニックで
最初で最後
移植で同じになった方2人と
3時間くらい語り合った

その時
1番若い30代前半の方が
静かに言われた言葉

私は「今」授かりたいんです
不妊治療している人はみんな
年齢とか関係なく
その気持ち同じだと思うんです
でも
今日の初めての移植まで1年半
卵が育たなかったり
やっと採卵できると思ったら
採れなかったり
採れたかと思ったら受精しなかったり
受精したかと思ったら
途中で分割が止まったり
1年半かかってやっと
本当にやっと「移植」のステージに
来ることが出来た
その1年半のあいだに
病院で看護師さんに
かけられて本当に辛かった言葉があります

「大丈夫!若いんだから」
この言葉の中に有るのは
若いんだから
まだまだ治療する時間がある
その間でいつか授かるわよ的な
その言葉がとても辛かった
私はいつか欲しいんじゃない 
「今欲しいのに」
今少しでも上手くいくように
それを模索しているのに 
いつか・・・のために
頑張ってるんじゃない!

このお話を聞いたとき
私もかつて
同じ妊活をしている後輩に
「若いんだから大丈夫」と
言ってしまったことを思い出して
とても
とても反省した

いつか妊娠したいと
出産したいと
不妊治療を頑張っている人は
きっといない

「今」授かりたくて
みんな辛い治療と向き合っている
なのに
私自身が
そのことに気づいていなかったこと
未来の不確定な希望的観測の中で
安易に言ってしまった言葉
同じように傷ついていたかもしれないと

それからは
いつか・・・ではなく
「今」の想いを大切に出来る人で
いたいと思うようになった

何気なく言った言葉
その看護師さんも
きっと彼女がそんなに傷ついたこと
今も知らないだろうと思う
かける言葉
かけられる言葉 
どちらにも恐ろしく敏感な患者

同じ不妊治療をしている者でも
立場や年齢や背景で
感じ方は違うけれど
それぞれの置かれた場所や想いを
少なくとも
同じ体験をしたものとして
体験していない人よりも
分かってあげられる
共感してあげられるように
なれたらいいなぁと
最近思い出して思っている