セクマイ以前の自分 | Alas estrellas ***30代選択子なし夫婦の徒然雑記

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産まない選択をしました*親友で恋人で一番の理解者である夫と、のらりくらり気ままに暮らす30代兼業主婦*本や映画のオススメなどをゆるーく語っています。

ALAです。

 

実は自分は、30歳ごろまで

自分がバイセクシャルであること、

心が両性であることに

全く気付いておりませんでした!

 

ええそれはものの見事に。

 

 

自分は男だ!と思う気持ちや、

女性として扱われることへの違和感、

また、女性への恋愛感情も

ずっと、ごく自然なものとして

幼少期から自分の中にありました。

 

が、その性別違和や心の性の揺れ、

同性愛(両性愛)などの感情に対して

自分は周りの人と違うんじゃないか、

もしかして自分は変なんじゃないか、とか

 

そんなふうに「悩む」ということは

本当~~~に、一切なかった。

誰にでもある、普通のことだと思っていた。

 

 

転機が訪れたのは3年前、30歳の頃。

友達と食事をしていたときのことでした。

 

その友達には、バイセクシャルや

レズビアンのお友達がいて、

その話題になったときに、友人が

「女同士とか、本当にない。気持ち悪い」

と言いだして。

 

そのとき初めて、

「あれ?世間の人って、

同性を好きになる気持ち、1mmもないの?

気持ち悪いって感じるレベルの話なの?

まじで???

本当にないの?

普通にある自分が変なの?

もしかして、自分って

いわゆるバイセクシャルってやつなの?

え??セクシャルマイノリティなのか!?」

 

ってことに気付き。

 

 

異性も同性も、どっちも

散々好きになってきたくせに、

 

あまりにそれらは自然な感情で、

マイノリティとしてくくられるような

大層な話だなんて一度も思ったことなく

 

自分がバイセクシャルである、

セクシャルマイノリティである可能性に

全く気付いてなかったんですよね。

 

 

バイセクシャルなんだ、と自覚すると、

芋づる式に、

「果たして自分は、女性を好きになる時

自分も女性として相手を好きなのか」

という問いが生まれるようになり、

 

そこで初めて、

自分の中の心の性という問題に

ぶち当たることになります。

 

 

なので本当に、この3年間くらいしか、

自分を「マイノリティだ」と

感じていた時期はないんです。

 

マイノリティだ、と感じたところで、

自分が自分でなくなることはないし

途端に生きづらくなることもないし

今までどおり、自由な心の動きのまま。

 

ただ、

マイノリティである、という事実は

少なからず、自分の心に負担をかけました。

向き合わなければ、という気負い。

 

その一方で、

Xジェンダー、という言葉を知ったとき、

あぁ自分はこれだ!という

帰属感を感じてホッとしたのも事実。

 

 

でも、今までの人生を思い返してみれば

「男友達・女友達という枠ではくくれない、

ALAという名前のなにか」

として接してくれた仲間が、何人も、

何年も前から、ずっとそばにいました。

 

先日、親友によって

「マイノリティであること」から

解放されたとき、このままいっそ

Xジェンダーというくくりも捨てたいと思った。

 

それは、

「Xジェンダー」というくくりよりも、何よりも

彼の親友であるということこそが

自分の帰属場所なんじゃないか、

 

唯一無二の親友を差し置いて、

ジェンダーアイデンティティの

名称のひとつにすぎないものに

帰属意識を感じていたなんて、という

 

後ろめたさがあったんだと思います。

 

 

だから、

何が言いたいのかというと

(自分でもよくわかんなくなってきたが)

 

結局のところ、自分にとって

真に帰属場所と呼べるものというのは、

 

セクシャリティや

ジェンダーアイデンティティとは

違うものだったんじゃないかと思う。

 

 

ビアンバーもパーティも、

色んな集まりも、全部楽しかったです。

自分と同じような人がいてほっとした。

 

でも、楽しい気持ちが継続しない。

一見では楽しくても、見えないところで

セクマイとしての気負いばかりが

増していっていたのかもしれません。

 

 

そろそろ、戻りたいのかもしれない。

 

自分が自分であることに

何の属性の理由もなく、

 

誰かを大切に思う気持ちに、

どの属性かのラベル貼りもない、

 

自分がセクシャルマイノリティだと

気付く前の、粗野で荒削りな価値観に。