午前2時半に起床…。

眠いにも程がある。

日曜日の話。福浦岸壁のフィッシングガイドと成るが如く山から降りて来る人、てんぷら氏を待つ。

最近のこのブログを見ててんぷら氏もタチウオを釣ってみたくなったらしい。

最近のタチウオ釣りのブログ記事。まだ見て居ない人はコチラ↓

『福浦岸壁タチウオフィーバー！！』宮川港にハゼ釣りに行きたかったのに出発が遅くなり近所の船溜まりで久しぶりのハゼ釣りをしてた平日休みの午後。相変わらずの濁り。ここハゼの魚影は濃いはずなのにアタ…

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この日は夜明けの朝マズメ狙い。

どうなんだろねえ。朝マズメのタチウオって…

いつもは日が落ちてからの薄暮れ時の夕マズメ狙いで来てたから朝マズメでの実績は無い。

でも、タチウオ釣りを調べると夕マズメの次にチャンスが有るのが朝マズメの様だ。

午前4時頃釣り場に到着したのに続々と釣り人が到着し始める。

運良く早めに出発した甲斐も有り良い場所に陣取る２人。

空が白み始める頃にはずらりとモーニングチャンス狙いのタチウオ釣り師が並ぶ。

堤防が高くて釣り辛いから脚立持って来た方が良いよって言っておいたら脚立代わりにヘラ鮒釣りの用の台(通称ヘラ台)に立つてんぷら氏。

魚信(アタリ)も無いまま電気浮きを見つめる2人。

そうこうしている間に夜が明けて来た。

もう６時かあ…。

一番良いと思われた夜明け前の時間にアタリは無かったし周りでもタチウオが上がってる様子は無い。

今日はダメだな…やっぱりタチウオは夕マズメ何だろうなと九分九厘諦めかけたその時だ。

てんぷら「来た！」

てんぷら氏の電気ウキがぼんやりと沈んだ。

沈んだまま水中で漂う。

俺「来たね！それタチウオだよ。じっくり食ってからだよ…アワセのタイミングは任せたよ！」

何しろこの釣りって本当にアワセが難しい。

餌を一気に食い込む魚じゃ無いし。早アワセでは、だいたいスッポ抜けを喰らう。

てんぷら氏タチウオ釣りは初めてながらYouTubeでアワセの解説を見て予習して来たらしく実践する。

だが…待ちすぎたのかウキが上がって来た。

餌だけ取られたかも…？

俺「もう少しだけ様子見たら？」

沈黙の後にまたモゾモゾとウキが沈む。

まだ魚は付いてる。

そろそろじゃ無い？

てんぷら氏が意を決してアワセた！

てんぷら「乗った！！」

お〜！

初挑戦で初アタリ初ヒット！かけたぞ！

「頑張れ〜！バラすなよ〜。」

足元まで寄せると銀色のまさに太刀の様な魚体をくねらせたタチウオが見えた。

俺「もう少し巻いて！そのまま抜いて！！」

上がったー！！

お見事！！

俺は諦めてたのに。

初挑戦で釣り上げるなんて快挙だよ。

良かった。早起きして遠くからやって来て狙いどおりにタチウオが釣れてくれて。

福浦岸壁にわかフィッシングガイドの俺は安堵した。

周りで誰も釣れてる様子が無い中で貴重な一匹を手中にしててんぷら氏も満面の笑みを浮かべご満悦だ。

興奮冷めやらぬ中、またウキに集中する。

横目で、てんぷら氏のウキを見るとウキが沈んでる。

たまたま台から降りて居たてんぷら氏は気がついて居ない。

俺「また引いてるよ！！」

てんぷら「おっ！」

今度は勢い良く引き込まれたウキが上がって来ない。

またまたゆっくりと食い込むまで待って…

「バシッ！」アワセる！

てんぷら「乗った！！」

すげえ…またかけた！！

もはや乗りに乗るてんぷら氏。

ツイてるヤツには敵わない！！

さっきよりも大きそう。

やっと寄せてウキが見えた。

慎重に！

魚体が見えた。

え！？

茶色い。

でかいアイゴか？２人してアイゴかと思った瞬間。違う！何？ハタか？

水面まで上げて驚いた「ヒラメだ！」

絶対にバラさないで欲しい。

足元まで寄せるも岸壁の8メートルの高さが邪魔して一回目の抜き上げは失敗。

4号のインラインロッドが限界近くまで弓なりにしなる。

ヤバいこのまえの俺みたいにラインが堤防のエッジに触れてる。これは高切れするぞ！

俺「１度降ろして！」

堤防の足元は竿を握るてんぷら氏には見えて無い。

水面に保持してるヒラメの状況を伝える。

俺「もう少し竿先を下げて巻けるまでライン巻いてー！」

よし！

限界まで巻いたら後は一か八か抜くしか無い。

「せーの。」

「うおりゃ〜！」

「上がった〜！！」

まさかヒラメまで釣っちゃうなんて…。

衝撃！！

ギャラリーが集まって来る程…（笑）

福浦岸壁でヒラメ釣った人初めて見たわあ。

もう今日は良いところを全部持ってかれたよ（笑）

まあ良いんだ。

今日はフィッシングガイド…。

釣らせる側だ。

でもボウズは逃れたいとお日様が高くなって来たので保険で持って来てたアミ餌のトリック仕掛けを始める。

簡単に釣れたよ。

いつもの人が…。

一先ずボウズ脱出。

てんぷら氏もトリック仕掛けでリリースサイズの小カサゴをゲット。

こんなとこでサップやってる人が通過中…

何時しかタチウオ釣り師達は帰宅して入れ替わりでファミリー釣り場と化す。

あっ！トリックにアイゴが釣れた。

毒針が有るからメゴチバサミで掴もうとメゴチバサミを荷物から探すも見つからず…あれ？忘れて来たかな？とまあ慎重に針を外すかと思った矢先に魚が暴れて生まれて初めてアイゴに刺された！

「げ！刺さた。」

あっと言う間に痛みに襲われる。

結構痛いな。ミツバチ程度かミツバチよりは痛く無い程度か。

運良くてんぷら氏がカップラーメンを食べようとお湯を持って来てた。

※海洋生物の毒はタンパク毒が多く暖めると固まり緩和されます。

暫くの間火傷しない程度に冷ましたお湯に指をつけてたら劇的に痛みが和らぐ。

てんぷら氏「そのお湯でカップラーメン作りたく無い！」

俺「指からダシが出てて美味いかもよ〜。」

そしていつも持ち歩いてる薬セットからロキソニンを出して服用。完璧な対処ですぐ復活！！

ある意味…アイゴに刺されて痛さを体感出来たし対処法を実践出来たのは貴重な体験だ。

アイゴには刺されたし。早起きしたから睡魔も襲って来たし。

俺「休憩所でちょっと休んで来るよ。」

休憩所でひと休みしながら壁にかかってた福浦岸壁(正式には金沢水際線緑地公園)完成までのあらましを見る。

あの時の台風は凄かったよ。

次の日には大木が倒れてたり信号機が違う方向向いちゃってたり。

湘南海岸では海の家が吹き飛ばされて国道134号線を塞いでたり…。

ここ福浦工業地帯も高潮が旧堤防を超えちゃって幸浦ナップスの辺りまで砂が堆積しちゃったからなあ。

休憩所からてんぷら氏を観察。

何か釣れたけどタオルを取りに行ったからまたアイゴだな…。

釣りを再開したら小カサゴが続けてかかる。

リリースだねこれは。

此処はカサゴが多いな。

仕掛けを替えてカサゴ狙ってみようと胴付き仕掛け2本針を即席で作り魚の切り身をつけて落としておこう。

そしたら激しいアタリ！上げてみるとやっと持ち帰りサイズのカサゴが来た！！

本日唯一の俺が釣ったまともな魚であった。

釣り場も混んで来たし。もう充分だ。

昼過ぎに納竿！！

片付けしてたらメゴチバサミが今頃出て来た。

くそっ！これが有ればアイゴに刺されずに済んだのに。

そして帰宅して計測！！

タチウオ80センチ。

ヒラメ43センチ。

カサゴ21センチ。

ウミタナゴ…12センチぐらい。

早速ヒラメを食べる事に。

プロ歴40年。現役の割烹板前のてんぷら氏に捌いて貰う。

てんぷら「ヒラメは良く捌くし養殖物もあるんだけど天然のコイツは本当に鰭が綺麗だよなあ！」

プロの技は鱗を包丁で削ぎ落とす。

てんぷら「仕事してるみたいだ…手間賃高いぞ！！」

鱗を削ぎ落とした状態↑

裏面も鱗を削ぎ落とす。

いざ！入刀！

素早く柵取りして…。「早く食べたい！！」

漁師料理の如く厚めに切ってざっと皿に盛る。

「食べようぜ〜！」

スマン！俺だけビール飲ませてー。

※てんぷら氏は車で山に帰らねばならないので飲めません。

お口に運べば脂も程よく旨味が強く。釣りたてだけあって身が締まってて今まで食べたヒラメで一番美味い！！特にえんがわは極上品！

てんぷら氏はヒラメ半身の更に半分とタチウオをお土産に持ち帰りヒラメの肝や頭やアラ、残りの柵は置いて行ってくれた。

てんぷら「ありがとうまたねー！」

俺「お疲れ様〜。気をつけて帰ってねえ。」

風呂入ったらつづきをゆっくりまた食べよっと。

風呂上り。心してヒラメのお造りを盛りつける。

肝はさっと湯通し。

左の山がえんがわ付きの身。

右が背身の辺り。

先ずは肝を乗せて背身を食す！

「くう〜！美味い！！」

そしてえんがわ付きの身。

「シアワセ♡」

えんがわ付きの身に肝とワサビを乗せて…。

「至極！！贅沢の極みだな。」

明日の為に昆布〆も作る。

翌日の晩御飯はヒラメの昆布〆と刺身の残りで。

これは普通の刺身の方が美味かった。

凝った事をしなくとも身に旨味が溢れてるからなあ。

更に翌日はカサゴとウミタナゴとヒラメの煮付け。

めちゃめちゃ美味い！！

煮汁に脂が浮いてた。

また味が染みた大根が美味いんだよなあ。

四日目の今日。まだヒラメの煮凍りと中骨に付いた身を肴に晩酌予定です。

今日で完食かな。

おしまい。

ビギナーズラックにも程がある！