必殺スペシャル第10弾

1988年1月8日放送

視聴率15%


主なキャスト


藤田まこと

必殺スペシャルで中村主水を演じる俳優。

スタッフがマンネリを打開しようと、あれやこれやと思案した結果、屋根の上で殺しのシーンを撮影する事に。

いざ本番。

意気込んで臨んだのだが、足を滑らせ屋根から落下してしまう。

そして、気づいたら、必殺の世界にいた。


藤田まことと中村主水を行ったり来たりしつつ、慣れない江戸の生活の中で、徐々に中村主水のカンを取り戻していく。

無事に裏の仕事を終えたものの、奉行所に裏稼業がバレて追われる身に。逃走の最中、屋根から落ちたところで、現実の世界に帰って来る。

そして、夢の中での体験を今回の必殺スペシャルのアイデアとして、監督(島田順司)に提案するのであった。


お静(長山藍子)

未亡人で、茶屋を営む。

主水を訪ねてきたが、主水の中身は現代からやってきた藤田まことであり、女優の長山藍子と間違えられる。

その後、主水として振る舞う藤田まことと男女の関係となるが、悪徳商人の海老屋(今井健二)に殺害されてしまう。


なお、現実世界では、必殺スペシャルのゲスト女優長山藍子として、藤田まことが現実世界に帰ってきたタイミングで、スタジオ入りする。その際に藤田まことから先程はどうも…と意味ありげに挨拶されるが、やってきたばかりの長山藍子にしたら、当然ちんぷんかんぷんだった。


鍛冶屋の政(村上弘明)

主水の仕事人仲間。

殺し道具は手槍。

裏の仕事を前にして、海老屋の放った刺客お光(キャティー)によって、利き腕に火傷を負ってしまう。


何でも屋の加代(鮎川いずみ)

主水の仕事人仲間。

政の負傷を受けて、急遽助っ人仕事人を探し出す。

その結果、連れてきたのは…


鬼丸(亜仁丸レスリー)
加代がどこからか連れてきた助っ人仕事人。
金にがめつく頼み料のうち小判だけを持ち去っていった。これを見た主水(というか藤田まこと)は、野球に例えて、外人の助っ人は高くつくんだとボヤく。
殺し道具は鉄球とバットの形をした鎌。

鬼丸の殺しのテーマ曲は「殺しの旋風」でした。


悪人チェックは、ニュースステーション金曜日の「金曜チェック」という人気コーナーをもじったもの。
撮影の舞台裏(風演出)を見せ、極めつけは夢オチ。ドラマの中でメタフィクションが展開されました。
何しろ、黒幕の名前が原野九郎右ヱ門(南原宏治)ですからね。

当初は剣劇人スペシャルに中村主水がゲスト出演する企画だったとの事ですが、藤田まことさんが主水の出る必要性を感じないと、出演を拒んだ為に、企画変更されたというのが通説になっております。
なお、剣劇人の方は、レギュラーだった近藤正臣さん、田中健さん、工藤夕貴さんをキャスティングした土曜ワイド劇場「謎のダイヤモンドを求めて日本縦断!東京〜金沢〜尾道 黒幕の女は別れた女房」が制作されましたが、内容は剣劇人とは何の関係もありませんでした。