相川七瀬「Lovin' you」(1998年)

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この部屋に響いてた
雨音はゆっくりと
雪に変わって
重ね合った唇
こんなに感じてるのに
もどかしくて

子供の頃に夢見たぬくもり
人はいつでも愛を探すね

Lovin' you
あなたのゆりかごに抱かれ眠りたい
孤独さえも夜の闇にそっと溶けてゆく
Lovin' you
どんなに愛しても伝えきれなくて
届かないいとしさこの胸にふりつもるよ
Lovin' you…

いつも人の想いは
大事なもの追いつめて
傷つけてくね
通り過ぎた季節に
こぼれ落ちた涙は
かくしたまま

時のない世界へ二人で行きたい
愛だけをただずっと見つめて

Lovin' you
別れ際のキスは胸が切なくて
ドアをあけた後ろ姿
そっと問いかけた
Lovin' you
人の心いつか色あせてゆくの?
愛はいつか粉雪のように消えてゆくの?
Lovin' you…

Lovin' you
どんなに愛しても伝えきれなくて
届かないいとしさ
この胸にふりつもるよ

Lovin' you
別れ際のキスは胸が切なくて
ドアをあけた後ろ姿
そっと問いかけた
Lovin' you
人の心いつか色あせてゆくの?
愛はいつか粉雪のように消えてゆくの?
Lovin' you…

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作詞は相川七瀬さん。

重ね合った唇
こんなに感じてるのに
もどかしくて
身体で繋がっていても、心は満たされない。
思いが強すぎて、心と身体が乖離している。
唇の感触、官能的な触覚、そこに身をゆだねていればいいのに、それだけじゃ足りないような気がして。

Lovin' you
あなたのゆりかごに抱かれ眠りたい
孤独さえも夜の闇にそっと溶けてゆく
Lovin' you
どんなに愛しても伝えきれなくて
届かないいとしさこの胸にふりつもるよ
Lovin' you…
言葉じゃ足りない、身体だけじゃ満たされない。
あなたへの愛情は、どこまでも深く向いていく。
どうすれば、この思いを伝えられるのだろう。
伝えきれないもどかしさが、胸を叩く。

いつも人の想いは
大事なもの追いつめて
傷つけてくね
通り過ぎた季節に
こぼれ落ちた涙は
かくしたまま
人の想いなど、嘲笑うように、冷酷に時は流れていく。
傷つけたくないし、傷つきたくない。
ただ、それだけなのに、想いは自分の想定を越えて膨らんでゆく。
まるで、弾け飛ぶのを待つかのように。

Lovin' you
別れ際のキスは胸が切なくて
ドアをあけた後ろ姿
そっと問いかけた
Lovin' you
人の心いつか色あせてゆくの?
愛はいつか粉雪のように消えてゆくの?
Lovin' you…
胸の中で燃え上がるこの想いは、いつかは消えていくのだろうか。
人の心に絶対は存在しないのだろうか。

単純に、好きというだけでは足りない。

想いを伝えきれないくらい好き。
なのに、いつかはこの想いが消えてしまうのかもしれない、と見つめているもう一人の自分がいる。