KIX-S「自由に歩いて愛して」(1995年)

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誰かが今
ドアをたたいた

この心の
とびらを開けろと
今 やさしい
季節が来たんだ

空はみんなの
愛はあなたの
ものになる時 今こそ

誰かが今
ドアをたたいた

この心の
鎖をほどいて
もう自由に
歩いて愛して

空はみんなの
愛はあなたの
ものになる時 今こそ

誰かが今
ドアをたたいた

空はみんなの
愛はあなたの
ものになる時 今こそ

誰かが今
ドアをたたいた

Now The Time For Love
Now The Time For Love
Now The Time For Love
Now The Time For Love
Oh Yeah!

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作詞は安井かずみさん。

この心の
とびらを開けろと
今 やさしい
季節が来たんだ
冬から春。
昔はやさしい季節だったように思います。
コートを脱ぎ捨て、春を感じる出来事に心がウキウキしていたのは、過去の話。
気候は変化し、感受性も鈍ってきた今日この頃。
でも、もう少し、季節の変化に敏感になってもいい筈。
気持ちを浮き立たせるも、沈めさせるも、自分の捉え方次第。どうせなら、浮き立たせる方を選びたいものですが、否応なしにやってくる現実でいっぱいいっぱいという事なんでしょうか。

この心の
鎖をほどいて
もう自由に
歩いて愛して
自分の人生は自分のもの。
のはずなのに、気づいたら、しがらみだらけ。
それは、人間、一人では生きられないからなんでしょうね。
自由という言葉の響きと現実には乖離があるのかもしれないけど、その人なりの自由はある筈だし、それを謳歌していければいいんじゃないかな、と思います。
不自由があるから、自由のありがたみを知るって事もありますからね。
全部が全部、自由なんて、それはファンタジーの世界でしかない。きっと。


原曲はPYGによる1971年版。
PYGは萩原健一さん、沢田研二さん、というGS二大スターが集結した音楽グループ。
他にも、大野克夫さん、井上堯之さん、岸部一徳さん、といった錚々たる顔ぶれです。
萩原健一さんは俳優活動にシフトしていき、沢田研二さんはソロ活動にシフトしていく中で、1972年を最後にバンドは自然消滅しました。

KIX-SもPYGも事務所は渡辺プロダクション。KIX-Sがこの曲をカヴァー曲として選んだのは、そういう繋がりもあったのだと思います。KIX-Sのプロデューサーは渡辺ミキさんですからね。
KIX-Sのデビュー当時は、Beingの長戸大幸さんと渡辺プロの渡辺ミキさんの共同プロデュースでしたが、この頃からBeingを離れて、渡辺プロによる単独プロデュースという形をとっています。