KIX-S「愛し過ぎてこわい」(1993年)

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愛し過ぎてこわい
想いは
せつなく悲しい
So close to me
愛し過ぎて ずっと
傍にいてほしいから

溜め息に紛れてる
沈黙の時の中
甘いキスで瞳
塞いでく
悪いのは私の方
会えない孤独
他の誰かと
もてあましてた

悔やむことも知らず
笑えてた日々
今涙で 消してしまいたい

愛し過ぎてこわい
想いは
せつなく悲しい
So close to me
愛し過ぎて ずっと
傍にいてほしいから

謝る言葉さえも
見つからないままで
あなたの胸で瞳を閉じてる
夢の中までなぜか
寂しい夜
眠れない 恋を
感じていた

寝息をたてている
幼い横顔
今永遠に
抱き締めていたい

愛し過ぎてこわい
想いは
せつなく悲しい
So close to me
愛し過ぎて ずっと
傍にいてほしいから

愛し過ぎてこわい
想いは
せつなく悲しい
So close to me
愛し過ぎて ずっと
傍にいてほしいから

傍にいてくれるよね

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作詞は浜口司さん。

愛し過ぎてこわい
想いは
せつなく悲しい
So close to me
愛し過ぎて ずっと
傍にいてほしいから
愛する事と愛し過ぎる事の違い。
それは、安定と不安定。
安定は心を満ち足りたものとさせ、不安定はバランスを崩し、心を不安にさせる。
不安定故に、傍にいないと不安になる。感情のうねりも激しい。
 
きっと、愛したり、愛し過ぎたり、を行ったり来たりするのでしょう。

悪いのは私の方
会えない孤独
他の誰かと
もてあましてた

悔やむことも知らず
笑えてた日々
今涙で 消してしまいたい
愛し過ぎて、不安定になった心は、あらぬところに拠り所を求めてしまう。
後悔は、涙となって溢れる。
帰る場所は一つしかないのに、ないものねだりをしてしまった。

傍にいてくれるよね
罪の意識が、言葉に躊躇いを含ませるのでしょうか。
孤独に侵され、あらぬところに心が動き、結果、戻るべき場所を思い知る。
愛し過ぎている事に恐れを抱きつつも、自分にはここしかないと、改めて感じる。
そして、相手に確認を求めるのです。

あとは、相手の寛容に身を委ねるしかない。
不完全さも、また人間らしさであるのです。