1979年に公開された、岡本喜八監督の映画です。
初めてこの映画を見たのは小学生の時でした。
戦争という遠い世界の話を、初めて身近に感じた映画でした。
史実として、学徒出陣した学生たちの多くは太平洋戦争末期に亡くなりました。無駄死に同然の最後を強いられた方もたくさんいたでしょう。
空戦技量が優れているため特攻隊から直援隊に回された主人公は、皆と一緒に特攻させてくれと司令官に訴えます。
別の隊に配属された同期生が給油のために自分の基地に寄った際、「会えて良かった」「俺も後から逝く」と最後の再会を喜びます。
焼け野原の東京を見た際、恋人の自宅焼け跡を見て、「彼女のためなら特攻できる」と呟く人もいます。
特攻出撃の間際、宿舎である学校の黒板に書き出した銀座の町並みの中で一軒だけわからなかった店を思い出して完成させることができ、これから死にに行かなければならないのに歓喜します。
この映画が今上映されたら、特攻賛美と受けとる方がいるかもしれません。「永遠のゼロ」ですらそういう評価をされてしまうくらいですから。
そういった見方は考えず、あの当時にスポーツを通じて青春時代を懸命に生きていた学生たちの、生を全うすることを許されなかった人たちの、それでも最後の瞬間まで自分の責務を果たそうとした人間としての姿、それを描いた素晴らしい作品だと思っています。
安保の話などで日本がまた道を間違えかねない時代が来ています。
再び同じ道を歩まないためにも、真摯に過去を学ばねばなりません。