ヰネンビ | もののけ神社社務日誌

もののけ神社社務日誌

情けなしとよ、高僧たち。偽りなしと聞きつるに、鬼神に横道なきものを。

ヰネンビ 沖縄では亡霊を遺念と呼び従つて遺念火の話が多い(山原の土俗)。二つの注意すべき点は、大抵は定まつた土地と結び付き、さう自由に遠くへは飛んでいかぬことゝ、次には男女二つの霊の火が、往々つれ立つて出ることである。これは他府県でもよく聴く話で古い形であらうと思ふ。但し亡霊火と現在よばれて居るのは、専ら海上の怪火のことで、これは群を為し又よく移動する。


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