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FTISLANDのLIVE&その他備忘録

EMTGさん



FTISLAND ファン、そしてメンバー5人の愛情、絆を確かめた日本武道館公演

2018.05.21FTISLAND

「一緒に遊ぼう」といういつものFTISLANDとはまったく違った空気感が、この日のライブを支配していた。

 韓国出身の5人組ロックバンド、FTISLANDがアルバム『PLANET BONDS』をひっさげ、3都市4公演を行なった『FTISLAND Arena Tour 2018 -PLANET BONDS-』。その最終日となった5月9日、東京・日本武道館公演。「みなさんに“愛してる!”とかいう人たちもいるけど、俺らはそんなの嘘くさいからいわないよ」。これは、ボーカルのホンギが昔ステージでいっていた言葉。そんな彼らが、今回はホンギ曰く過去最高に「カッコつけて」(つまりそれは大真面目にということなんだが)、過去最大級の“愛情”を楽曲を通して集まったファンみんなに注いでいったライブだった。



 この日はオープニングアクトにN.Flyingが登場。彼らがFTのカバーアレンジメドレーを演奏しだすと、いきなりそこにホンギが加わり、後輩たちのステージを援護射撃。ギターのフンが、あるときホンギに「僕らが持ってるものをすべてあげるから」とエールをおくられ感動したというエピソードを披露すると、「後輩ってそういうもんじゃん!」とホンギ。やんちゃだったFTも、いつの間にかこんなカッコいい頼れる先輩になっていたのだ。



 転換を挟んで、ベースのジェジンの伸びやかな歌声が武道館に響き、アルバム収録曲「Golden」でFTのライブが幕開け。2曲目は懐かしの「Brand-new days」が飛び出し、ホンギがオラオラな感じで歌う《そうだろう?》にファンは大喜び。ギターのスンヒョンの歌で始まる2番を耳にしたところで、アルバムとこの曲が“星”で見事につながっていった。ホンギが「僕らが伝えたい気持ちは音楽で伝える」といいながら、舞台中央に作られた花道へ移動。ステージのLEDパネルに時計が映し出され「Time」から繊細な揺らぎとエモーショナルな高まりを同居させた歌とサウンドで、聞き手をFTの音楽の深みへずぶずぶ引きずり込んでいく。



 そのあと、ミンファンのパワードラムが炸裂する「Tornado」を合図に、哀しみの先へと気持ちが飛び出し、ライブはロックなFTへとシフト。ジェジンの歪んだベース音で武道館が歓喜に包まれたアルバム曲「GAME」、ギターとリズム隊が一丸となって重低音を爆走させていったこの日唯一の韓国語曲「Take Me Now」と続けざまにスタジアム級のロックを鳴らすと、場内のテンションは急上昇した。

 この日、髪の毛を黒くしてステージに立ったホンギ。ドラマの撮影が終わり「3kgも太った。もぉ白ブタでいいよ」というと、待ってましたとばかりにスンヒョンが「美味しそう~」とつっこむ。それにホンギが「俺、食い物じゃないよ」とテンポよくきり返し、いつもだったらこのあとも軽快なおしゃべりが続くところを、この日は「曲に集中」といってホンギ自らコミカルなトークをセーブ。そうして、この日のセットリストについて「『PLANET BONDS』は一言でいうと“宇宙の旅”をテーマにしてたけど、ライブは自分を見つめて前に向かって旅に行く感じにしようと思って作ったので、歌詞を1曲ごとに思い出しながら聴いて欲しい」と説明。



 そうして次に「Hold the moon」が始まると、ジョンフンはシンセと2段重ねになったキーボードを、ミンファンは体を左に向け、ドラムパッドを叩く。月と星と森が曲のテンポに合わせて横スクロールしていく映像は、“僕らと一緒に同じ道を進んでいこう”といってるようだった。スンヒョンのギターソロでシームレスにつないで、曲は「Go Again」へ。“たとえアナタに嫌なことがあったとしても大丈夫。何度でも立ち上がってスタートをきって前を向けばいいんだ”とこの曲で伝えたあと、今度はジョンフンがピアノを弾き、始まったのは「You Are My Life」。ホンギが「この曲はみんなに歌って欲しい」といってオーディエンスにマイクを向ける。《そのすべてが、ぼくのすべて、君なしでは》とファンのシンガロングがもっとも高まったところで、ホンギが《生きてゆけない》と強い声で歌を引き継いで訴えかけ 《離さないよ、ありのままの君のことを、そう心はひとつさ、You are my life…》とファンに伝えると、場内はこの日最大の感動に包まれていった。



「歌ってくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えたあと、ホンギが「自分の前にたちはだかる壁、仕事とか人間関係とか。それに一瞬ビビって、心に余裕が無くなって、辛すぎて自分がおかしくなってた」と気持ちを吐露。「でもそのとき、昔のライブ映像を全部観たんです。観たら、どうでもいいから早くライブやりたいなと思って。本当にみなさんに感謝しています。毎年毎年みなさんに感謝する気持ちは同じなのに、その意味は違うんです」と伝えると、続けてジョンフンも「最近辛いことがあったんですけど。ライブでみなさんに会うと、僕らはステージの上が幸せだと思うんです。だから、この先もみなさんのことを信じて走っていきたい。みなさんが信じてくれるから前を見て、僕たちはいきたいと思います」と力強くファンに誓った。

「そういう気持ちだから、次からは笑顔で聴いて!」とホンギがいって、《君のためだけに 僕は今叫ぶ》と「DESTINY」、続けて《なんでだろう? 僕の全部君で溢れてる》と「YOU DON’T KNOW WHO I AM」、ジョンフンのピアノと、ホンギとジェジンが織りなす息の合った美しいハーモニーから《僕を信じて》と結ぶ「Skyway」を通して歌い、溢れんばかりの愛をファンに注いでいった。「僕らのいいたい言葉、届きましたか? 最後は俺ららしく遊ぼうか!」とホンギが笑顔でそういい放ったあとは、パーティーチューンを連発。「Stay what you are」まで全力疾走で楽しんで本編は終了。

「FTISLAND」のコールに迎えられ、始まったアンコール。ここでは、この日、自らの言葉で結婚したことを告げたミンファンを祝うためにジョンフンが作った「Flower Road」を5人でボーカルリレーをしながら披露。こうしてFTISLANDとファン、さらにはメンバー5人の愛情、絆を確かめた今回のライブをホンギは「いままでより大事な、意味が深いライブ」と振り返り、最後に「すぐではないけど、戻ってくる」と再会を約束。そうして5人で挨拶をしたあと、舞台に一人残ったジェジンが「いろんな問題あっても、ちゃんとやっていくから。最後まで僕らと行きましょう」と頼もしい言葉を伝えてファンを安心させたあと、生声で「ありがとう」と叫んでステージをあとにした。

【取材・文:東條祥恵】


韓流ぴあさんとはまた違った方が書いてらして、ちゃんとメンバー全員のみせ場、残したかったMCのあたりがちゃんと記されている。
あの武道館からまだ2W。
遠くなっちゃった気がしてたけど、また戻ってきたな。