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仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。
以前、テレビなどメディアでもけっこう取り上げられて話題になっていた本がありました。
『メモの魔力』という本です。
メモの取り方一つを変えることで、新たなアイデアが生まれたり、それをさらに変化させることができる、といった内容だったと思います。
実際にテレビ番組で筆者であり起業家でもある前田裕二氏に1日密着したコーナーを見かけたのですが、
本の通り、取り方に工夫をされていました。
成功した今でも、右と左で書くスペースを分けて「これはここに」という明確な目的をもってメモを取っていたです。
そんな前田氏の取り方とは真逆に自分のメモの取り方は、本当に煩雑で、電話応対をしながら忘れてはいけないようなワードを無作為に取るだけのものになっています。
そうしたものを見た影響か、同じようにメモに関する本を見かけたので手に取ってみました。
この本のなかではメモは情報を書き留めるだけではなく、頭を整理したり、アイデアを出したり、資料の下書きをつくったりと、仕事のなかの大切な行動に関係しているのというのです。
ここで重要なのは、メモがいい仕事をするうえで、次の5つのポイントに関わっているということが書かれています。
1. 整理(仕事の条件や要点を整理する)
2. 設定(課題を見つける。目的を決める)
3. 考察(なにが有効な解決策か考える)
4. 発見(新しいアイデアへたどり着く)
5. 指示(部下やチームに役割を伝える)
メモの魔力の筆者である前田氏も言っていましたが、この点を踏まえたうえでさらに大切なのは、「未来メモ」という考え方です。
いま聞いたことや見たことを残す「過去メモ」から、未来の自分に行動のきっかけを生む「未来メモ」へ、メモの取り方と使いかたを切り替えることが大きな価値を生むというのです。
なお、未来メモには大きく分けて3つの種類があるといいます。
1「まとメモ」
「まとメモ」とはその名のとおり、メモを使って情報を「まとめる」メモ術。情報は放っておくと、すぐにぐちゃぐちゃになってしまうもの。そこで、それらをわかりやすく整理したり、打ち合わせ中に出た大事な言葉や発見を使いやすくまとめる、「左脳的なメモ」なのだそうです。
言い方を変えれば、乱雑で使えない情報を、わかりやすく「使える情報」に変えるためのメモになります。
簡単なメソッドをおぼえるだけで、仕事が大きくはかどるようになるのだといいます。
ここで紹介されているのは、アイデアに関しての必読書として知られるジェームス・W・ヤングの『アイデアのつくり方』です。
同書のなかでは、アイデアをつくるうえで最も重要な第一段階の作業として、「資料集めとその資料に手をかけて整理することの大切さ」が紹介されているというのです。
つまり「まとメモ」こそが、この第一段階のメソッドとなります。
記号や吹き出しを加え、情報を「使える情報」として整理することによって、仕事の効率を何倍にも上げ、アイデアをつくるベースも生み出せるといいます。
2「つくメモ」
「つくメモ」は、アイデアをつくるメモ術。新しい発見を生み出すときや、ビジネスの打開策を考えるときなどに効果的なのだそうです。
具体的な方法は、図や絵を多用すること。そうすることによって視覚的に右脳を刺激しながら、新しいアイデアを生み出すことができるのだといいます。
「つくメモ」をおぼえると、驚くほどアイデアが考えやすくなり、やがて1時間で100個のアイデアをつくり出すことすら可能になるのだといいます。
メモを使って「新しい組み合わせ」を生み出すのが「つくメモ」の役割です。
「マンガ」を通じてアイデアの目的を明確にするメモや、自分の仕事に「ハードル」をつくってアイデアを考えるメモなど、おもしろいアイデアを発想することが可能になります。
誰にでも楽しく、クリエイティブな仕事ができるメモ術だといえますね。
3「つたメモ」
3つめの「つたメモ」は、「まとメモ」「つくメモ」で生み出した内容を、わかりやすく人に伝えるためのメモ術だそうです。
チームで仕事をする人、上司や部下と仕事をする人、社外の人と連携して仕事をする人などにオススメなのだといいます。
仕事には、多くの人たちと連携しながら進めることがたくさんあるものです。
そんななかで最も大切で、それでいて難しいのは、チームや得意先との「意思疎通」です。
そこで、その「意思疎通」を上手く行かせるためのメモ術として考案されたのが「つたメモ」だといいます。
「つたメモ」は、「『見出し』メモ」「図メモ」「スピーチメモ」から成り立っているもので、
つまり「つたメモ」にする目的は、「メモを使って、もっと伝わるようにする」ということになります。
とてもシンプルなことのようにも思えますが、「まとメモ」「つくメモ」「つたメモ」それぞれに明確な役割があり、しかもそれらを使いこなすことによって、大きな効果を生み出すことができるわけです。
どれも著者本人の経験から生まれたメモ術だそうなので、そこには説得力がありました。
自分のメモの取り方を改めてみようと思います。