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中国の都心部で土地バブルが弾け、多くの不動産業者が廃業に追いやられました。ところが、南京の不動産業者の多くは既に次のビジネスチャンスを狙って転身をはかっています。

新しいビジネスチャンスとは何かといえば、、

それが、「養豚場」なのです。

Futeng不動産の重役の話では、今後政府が積極的に推進するのは地方の農村での政策。豚に投資すれば、政府を味方につけることができると言います。Futeng不動産の創業者はCheng Junlingさん(女性)で、不動産業の前は製鉄会社のオーナーでした。不動産業に参入して初めてのプロジェクトは’Women’s Street‘で大きな成功を収めたそうです。その後カラオケバーなどのプロジェクトをいくつも手掛けたのですが、外資が参入してきたため、業績は下火になり、地価が高騰したために難しい局面に立たされました。そこで、地価の安い地方で農業を始めます。南京から4時間ほど離れた農村地帯に280ヘクタールもの土地を購入し、今年の3月から豚を2万頭育てています。Yufa不動産も同様に来月から養豚場を始めます。これらの不動産会社は、昨年9月ころに中国の地価がピークを迎えたころには既に農業への投資を始めていたそうです。

ところが、FTの記者は首をかしげます。昨年は、’blue-ear disease’と呼ばれる豚の疫病が流行したことで一時的に豚肉の供給不足に陥り、価格が高騰しています。しかし、今はそれほど需要があるわけではない。では、なぜ養豚場なのか?

答えは、養豚場に隣接する土地で建設中の鉄道駅にあるようです。北京と上海をつなぐ高速列車が停泊する予定の鉄道駅です。究極の狙いは、将来見込める不動産収入ということのようです。

中国政府がその景気刺激策でもっとも力を入れているのが鉄道建設です。2010年から2020年までの期間で建設予定だったプロジェクトを前倒しして積極的に公共投資を行う方針です。そのチャンスに乗り遅れまいと昨年から準備をしている不動産業者の逞しさに驚きます。