S木さんをはじめ、看護婦さんの話は一旦置いておいて、『食事』の話に移る。


 朝の検診が終わると次は朝食の時間になる。もっとも初めの4日間は内視鏡検査や処置後のケアのために食事は採れなかった。そのため、点滴が食事代わりの締まりのない生活を過ごすことになった。


『食事』、その象徴としての『粥』が採れるようになったのは5日目の朝だったと思う。予め粥が食べられることを知らされていた私は、期待に胸を膨らませて待っていた。入院前から4日間何の食べ物も口から摂取していなかった。少量の水とお茶が飲めたのも4日目の昼からだった。


 しかし入院後初めての食事は『粥』ではなく『重湯』(おもゆ)だった。重湯という言葉はよく聞いたことがあるが「食べた」のは初めて、いや、「すすった」のは初めてだった。重湯がベッドのテーブルに置かれた時、多少なりとも固形物を噛めることを期待した自分のばかさ加減を嘆いた。

 何故ならば看護婦さん曰く『重湯』はお粥ではなく、お粥の上澄みの汁のことだそうだ。


 重湯は一食で終わり、次は『三分粥』3食、『五分粥』3食、『全粥』という順に固形物が増えていった。何故か『七部粥』はなかった。

さすがに全粥になった時にはうれしかったが、想像したほど感動は無かった。


 ちなみに各お粥についてWikipediaに書かれている分類は下記のとおりである。


水分量による分類


(以下の米と水の分量比は、農林水産省による)



全粥 米の5倍量の水で炊く。   (重湯がない粥)


七分粥 米の7倍量の水で炊く。
(全粥7:重湯3


五分粥 米の10倍量の水で炊く。 (全粥5:重湯5


三分粥 米の20倍量の水で炊く。 (全粥3:重湯7


 全粥になると同時に他のおかずが付くようになったが、おかずに関しては想像通りでそれほど書くことがない。強いて言えば、ある時のメニューがあまりに淋しかったため(あくまでも個人的感想)看護婦さんに配膳ミスではないかと確認してもらったことがあったぐらいである。結果は配膳ミスではなかったが・・・。


 入院中の食事の管理、退院後の食事のアドバイスをしてくれる方が『管理栄養士』で20代中盤の女性だった。この方にも、メニュー構成の意味を優しく教えてもらったり、間食について入院患者の我儘を聞いていただいたりお世話になった。


 今回は思ったより筆者自身テンションが上がっておらず、申し訳ないと思っている。


さて、気分を変えて次回は看護婦さん達に登場してもらおうと考えている。

                                                 

by MTK