急に静まり返ったその場に立ちすくしていた神童。その神童に声を掛ける魔神。

「 さあ、ここは一旦帰りましょうか。貴方も戦いの姿を解かないとね。」

そう言ってリミッターの鍵を神童に渡す。納得のいかない表情をしたままで、なかなか動こうとはしなかった。魔神は付き添った人に告げる。

「 私達に言う事はありませんか?無いようでしたら次元を超える為に今一度開放しますが、よろしいですか?」

「 ・・・・・そうですね。そうして下さい。」

意外にあっさりと承諾する。魔神はリミッターの解除を試みるところだった。不意に声が聞こえた。それは今しがた魔王と消えた者だった。

『 先程は失礼いたしました。我が主はとても戦いが好きなもので困っております。均衡した勢力同士の戦いもしながら、他にも手を出してしまう・・・・。とても欲張りで、食欲旺盛でつまみ食いをついついしてしまいます。ただこんなところで力の消耗は避けなければいけませんでしたので、今回は口出しさせていただきました。王からの伝言です。落ち着いたところでまた再戦を望まれていましたので、お伝えに上がりました。』

その言葉にいち早く反応を見せたのは神童だった。

「 願っても無い事だ。私はいつでも良いぞ。」

それを諌める様に魔神が言う。

「 神童も貴方も勝手な事は言わないで下さい。貴方方は自分達の世界だけで勝手にやって下さい。私達の世界まで干渉を続けるのであればそれなりに考えなくてはいけませんから。」

『 そうですか・・・・・。まあ、いいでしょう。ちゃんと王の伝言は伝えました。私ももう戻らなければいけませんからね。それに貴方の傍らの人が怖い顔で睨んでらっしゃいますから。』

「 そうなれば、私達神羅8人衆も動かねばなりませんからね。貴方方の世界だけでなくこちらの世界の均衡も破るつもりなら、覚悟しないと・・・・・。」

『 怖い怖い。ただそれが貴方方に出来るんですかね?大勢犠牲が出ますよ。それを神が許すのですかね?』

「 そんな事は俺様がさせねえよ。俺の戦いだ。勝手に周りに話を移すなよ。」

神童がリミッターを掛けた状態に戻っていた。強気に発言する。

「 神童、これは貴方だけの話じゃ済まないんです。そんな事も分からないで勝手な事言わないで下さい。」

「 元々は俺が戦う事だったろ、勝手な事言ってるのそっちじゃねーか!」

かなり話がこじれて来ていた。そんな中で魔王の側近が告げる。

『 貴方方で勝手に決めて下さい。もう私には時間が無いのでこれで失礼します。』

黒装束のその者はそう告げてまた一瞬で姿を消した。神童はあからさまに魔神に突っかかっていた。


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