木漏れ日が2人をスポットライトを当てたように照射する。
2人の存在に周りのみんなが釘浸けになる。そんな中で聞
こえる、教会の鐘の音。監督からの言葉が響き亘る。
「 カットー。OK。」
みんながふと我に帰る。
「 玲子さん、どうでした?」
「 ・・・・・・・。」
「 玲子さん?ダメ、でしたか?」
「 ・・・・ううん。大丈夫だったよ。」
「 そうですか、よかった。」
僕は玲子さんから放れようとした瞬間だった。
「 玲子さん?どうしたんですか。」
「 ・・・・・・・もう少しこのままでもいいかな?」
僕の背中越しに玲子さんがハグする。
「 いいですけど・・・・・。周りのみんな見てますよ。」
「 いいよ。私は。」
僕は背中越しに感じる玲子さんを感じながらみんなの視線
も感じていた。なんとも言えない気持ちになっていた。
「 ・・・・・玲ちゃん!ずるいよ。」
そんな一言を告げるのは、由紀だった。
「 ・・・・・・ごめんなさい。」
玲子さんは突然手を放し、急いで自分の場所へと戻って行
った。表情は見えないようにしていたからその時僕は玲子
さんの気持ちを知る由も無かった。