普段でさえ相手にされる事が無い私に、話しかけてくれる

事でさえ珍しい光景。周りがざわめく。

「 ねえ、あの子に話しかけてるよ・・・・。」

「 そうね、普段から存在無いのにね。」

「 おい、どうしたんだアイツ。源に話しかけてるよ。」

「 アイツ、源の事がスキなのか?」

などと、珍しがる中で有らぬ話まで持ち上がっていた。

そんな中で話しかけてくれた子がムキになって言う。

「 そんなんじゃないよ。でもどうして声掛けたらいけな

 いんだよ。おかしいだろ、同じ教室に居るのに。」

「 ・・・・・・。」

その言葉にみんなが黙ってしまう。

「 ・・・・・ごめんなさい。」

「 源が謝る事無いよ。何も悪い事してないんだし。」

「 ・・・・・ありがとう。」

そんなやり取りに茶々を入れる者も居た。

「 やっぱり、お前源の事がスキなんだろ?」

「 そうだ、絶対そうだろ?」

「 だからお前達・・・・・。」

「 そう、ムキになるなよ。冗談なんだからさ。」

周りでは冗談扱いで笑いが起こる。そんな中で私もどうして

良いのか分からないで居た。そんな時に、傍に居た女の子の

1人がフォローに入る。

「 大丈夫?気にしないね。みんな悪気がある訳じゃないん

 だけどね。源さんと話す事って今までに無かったから、み

 んなどうして良いのか分からないのよ。」

「 ・・・・・うん。気にしてない。」

私はそっとしていて欲しかった。ただ、今後私の周りが少し

ずつ変わっていく事は、この時の私は知らなかった。



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